在宅精神医療にも包括的支援の評価を 中医協

2023年 12月 22日

 中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は12月22日、精神科医療や遺伝学的検査、人工腎臓などについて議論した。

 精神科医療については、長期入院者を地域に移行する取り組みや、入院を長期化させず、可能な限り早期に退院し、地域で暮らすことができるよう、医療提供体制の整備、医療と障害福祉などとの連携を進めることが求められている。

 また、多職種による包括的支援を中心とした、回復期の入院患者に対する医療や入退院の支援などを含めた医療提供体制を評価することが必要とされている。

 実際、1年以内に退院する患者には、多職種による包括的支援マネジメントが提供されていることが調査の結果明らかになっている。

 この日の会合では、こうした課題や実態を踏まえ、入院医療・在宅医療・通院医療について、以下のように、それぞれ論点が示された。

 入院医療に関しては、多職種の活用による治療や支援の拡充、退院後の地域生活を見据えた在宅医療や障害福祉サービスとの連携を包括的に行うことで、地域移行を推進する取り組みが進んでいる実態を踏まえ、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に資する入院医療のあり方。

 在宅医療については、通院の患者に対し包括的支援マネジメントを実施した場合、療養生活継続支援加算などの評価が設けられている一方、在宅医療の患者は対象とされていないことから、在宅医療の患者に対して包括的支援マネジメントを実施した場合についても、評価の対象とすること。

 また、精神科在宅患者支援管理料について、対象患者が限定的であり算定できないといった指摘があることや、多職種チームが入退院を繰り返す患者に対し包括的な訪問診療を行うことで、入院期間の短縮や入院回数の減少が可能とされていることから、対象患者の要件の見直し。

 外来医療では、診療所数は増加している一方、時間外診療や在宅医療の提供、政策医療への協力を行っている医療機関数は少なく、短時間の通院精神療法の提供割合が大きい医療機関が多数を占める現状を踏まえた通院・在宅精神療法などの評価のあり方。

 さらに、精神科の診療所で初診待機が生じていることを踏まえ、診療早期に手厚い支援を行う外来医療機関の体制を評価すること。

 これらの論点に対し診療側委員は、必要性を認めつつ「地域における精神医療提供体制に非常に大きな変化が生じる内容となっており、このような大きな話を年末に中医協で議論することが提案されたことに違和感を覚える」と述べ、厚労省に対し、今後の議論の中で全体像を示しつつ、納得できる資料を提供することを求めた。

 支払側委員は入院医療に関して、多職種配置や包括的支援マネジメントの実施など回復期病棟に対する新たな評価体系を設定することが考えられるが、その際、入院期間が長期化しないように算定期間を制限し、退院先の割合、在宅医療の提供や障害福祉サービスとの連携などの要件を設け、それらを包括に評価する実効性のある評価とすべきとする提案などを行った。

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2割負担は先送り 介護保険部会が「意見」🆕

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 議論が続いた「一定以上所得」の判断基準については、第10期介護保険事業計画(2027~29年度)の開始前までに結論を得ることとなった。
 
 これは利用者負担が2割となる基準で、現行制度では年金収入+その他の合計所得が年280万円以上340万円未満である(単身世帯の場合)。340万円以上は「現役並み所得」とされ、3割負担だ。
 
 介護保険制度の持続可能性確保のためにその基準を拡大し、2割・3割負担となる層を広げるかどうか。
 
 具体的には、「一定以上所得(2割負担)」の下限を260万円~230万円の範囲で引き下げる案が示され、長く議論されてきたが、決着には至らなかった。「現役並み所得」の判断基準は「引き続き検討を行う」と、期限も示されなかった。
 
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制度見直しの議論続く 介護保険部会🆕

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 今回提示された案では、「一定以上所得の判断基準」について、これまで同様、年金収入+その他の合計所得を「年260万円~230万円の範囲」とした。まだ具体的な方向は見えない。委員の中には「2割負担の対象を拡大すべきでない」との意見も根強い。
 
 「拡大すべきでない」論者の意見は、
 
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 ・負担増から利用控えが起こると、子世代にしわ寄せがくる。介護離職が増えるのでは
 
 ・現役世代の負担軽減は重要だが、サービスを使えなくなった親を子が援助すれば結局子の負担は増える
 
 などがある。持続可能性を高めるには被保険者の範囲や公費負担も見直すべき、との意見もあった。

2割負担、ケアマネジメントの在り方は 部会

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 これらは「次期計画に向けて得ることが適当」「第10期計画の開始までに出すのが適当」「引き続き検討」とされた。次期計画とは現在の第9期(2024-26年度)、第10期は27-29年度である。
 
 「一定以上所得の判断基準」は「次期計画に向けて」だったが、まだ決着していない。2割負担の拡大、すなわち適用される所得の引き下げにつながることから、反対意見が根強かった。現行制度では、2割負担となる所得基準は年280万円以上だ。これをどこまで引き下げるか。年260万円~230万円の範囲が提案されている。
 
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