〈【岩名礼介】目からウロコの地域包括ケア行政〉の記事一覧
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第3回 自治体間格差の中での介護保険事業計画

■地域資源をマネジメントするための計画へ
 行政の介護・高齢者部門では、現在、第8期介護保険事業計画(以下、事業計画)の策定がすすめられています。来春から3年間の介護保険給付及び地域支援事業の事業量を見定め、保険料を計算するための計画です。
 介護サービスの量的見込に偏りがちだった事業計画でしたが、第6期(2015~2017年度)からは、専門職資源の質的なつながりを目指す「在宅医療・介護連携推進事業」や、地域の多様な資源の発掘・開発といった「生活支援体制整備事業(地域づくり)」の戦略も盛り込まれるようになり、別名として「地域包括ケア計画」とも呼ばれています。
 介護保険が始まった20年前は、どの自治体も初めての計画策定に試行錯誤を繰り返したものですが、近年は、保険料推計の手法の確立などもあり……

第2回 地域支援事業はコロナ禍の下で何ができるか

■予定通り動かない地域支援事業
 「このコロナの状況じゃ、地域包括ケアとか言っていられないですね」
 ここ数カ月、同じようなことを何度か質問されました。緊急事態宣言が出された4月から6月にかけて、ほとんどの地域で通いの場活動は休止したと思います。その後、徐々に再開されていますが、地域の空気が変わってしまったと感じている方も多いと思います。
 地域支援事業の停滞感は、通いの場などの住民主体の活動だけではなく、在宅医療・介護連携推進事業についても、同様です。昨年度中に計画していた研修会やセミナーの類の多くが延期やキャンセルされていることでしょう。地域の緊迫した状況の中で、地域ケア会議の開催にも慎重になっています(私自身、いただいていた講演のほとんどが中止、または延期になりました)。そうした流れの中で、冒頭のように「地域包括ケアどころじゃない」という言葉が出てくるのは、自然なことかもしれません。
■通いの場が封じられたなら別の手段を
 通いの場の展開が難しくなったこの状況下で……

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第1回 データ分析しても地域課題が見えないのはなぜ?(下)

■時系列分析で地域の「変調」を知る
 では、データ分析と、地域課題の解決をうまく連動させるには、どういうことに気を付けたらいいのでしょうか。
 まず、健診データともいうべき基本データ、特に高齢化率や認定率、保険料、保険給付のデータなどは、時系列でのモニタリングがポイントです。他の市町村との比較も意味はありますが、介護保険も20年を超えており、高齢化や地域資源の状況には、簡単に解消しない格差があります。差があることを問題にしてもあまり意味がないのです。むしろ、同一地域における時系列の変化を見ることで地域に何が起こっているのかを知ることが大切です。これは、健康診断でもまったく同じではないでしょうか。
 そして健診段階では地域課題が見えるわけではない、ということも……

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第1回 データ分析しても地域課題が見えないのはなぜ?(上)

■データ分析の時代の戸惑い
 大量のデータを前に途方に暮れる。
 果敢にデータ分析に取り組んだ自治体のよくある姿です。「とりあえずデータ分析」というアプローチは、しばしば「データはいっぱいあるけど、何を見たらよいか、わからない」という状態を招きます。私も、委託事業で分厚いデータブックを作ったことがありますが、作った当人たちには発見が多くても、現場レベルでの活用には課題が残ることが少なくありません。
 データ分析は、地域マネジメントや課題分析に不可欠なこともあり、特に、国が中心になってデータベースの構築を進めてきました。「介護DB」や「見える化システム」、国保のKDBなどが実装され、私たちコンサルタントにとっては、かなり便利になっています。現在は、さらにリハビリテーション関係の「VISIT」や……

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