遠隔ICUサポートサービスを展開するT-ICU(神戸市)は6月29日、神戸市立医療センター中央市民病院の新型コロナウイルス感染症患者受け入れ病床の増床に応じて、遠隔モニタリングシステム「クロスバイ」を44床分追加提供し、4月1日から運用を開始したと発表した。
スタッフステーションのモニター
遠隔ICUサポートサービスを展開するT-ICU(神戸市)は6月29日、神戸市立医療センター中央市民病院の新型コロナウイルス感染症患者受け入れ病床の増床に応じて、遠隔モニタリングシステム「クロスバイ」を44床分追加提供し、4月1日から運用を開始したと発表した。
同病院ではすでに新型コロナ感染症患者専用の臨時病棟の全36床にモニタリング用カメラを導入しており、今回の導入によりカメラ総数80台という、日本最大級のコロナ感染症患者用のモニタリングシステムを稼働させることになった。
クロスバイはベッドサイドに配置した高性能カメラで患者の容態を観察する。患者の表情や顔色、呼吸様式の観察までも行え、人工呼吸器を含む各種医療機器と接続することで、多面的な患者情報を院内の離れた場所へ届けることができる。
同病院では今後のさらなる感染拡大に備え、救急外来の全ての病床にあたる28床に固定式モニタリング用カメラを導入し、ゾーニングした一般病棟16床に可搬式のカメラスタンドを導入した。
昨年11月に臨時病棟に導入したモニタリングシステムと同様、光学ズーム可能な遠隔操作カメラとマイク・スピーカーをセットし、スタッフステーションから患者や現場の医療スタッフの様子が確認でき、会話も行える。
ゾーニングした一般病棟では、限られた人員で個室にいる患者すべてを見守るため、モニタリングシステムが活用されている。スタッフステーションにいる看護師が患者の容体をモニター越しに確認し、患者の優先度を判断することで、防護服を着用した別の看護師が個室の患者を訪問する際に効率よく行動できるようになっている。