医療プラットフォーム事業を展開するメドレーはNTTコミュニケーションズと連携し、山形県でへき地診療所などでのオンライン診療のモデル事業の支援を開始した。
今年度の「山形県へき地診療所等におけるオンライン診療モデル事業」によるもので、メドレーが運営するオンライン診療支援システム「CLINICSオンライン診療」やかかりつけ薬局支援システム「Pharms」の提供、運用コンサルティングなどを通じた支援を行う。
同モデル事業は昨年度に引き続き行われるもので、昨年度は2022年9月22日〜2023年3月31日に、最上地域・村山地域の診療所で実証実験を行った。
これは、へき地診療所に設置された受診用タブレットPCを使い、患者は看護師の介助を受けながら、病院にいるかかりつけの医師から「CLINICS」を通じてオンライン診療を受ける、というものだった。
今年度はへき地診療所だけでなく、一般住民向けのオンライン診療実施モデルを構築することを目的として、新たに置賜地域が検証対象に加わった。
さらに、薬局からのオンライン服薬指導をオンライン診療と併せて一部で実施し、診察・処方・服薬指導までをオンラインで完結できる運用モデルの検証を行う。
山形県の中山間地域である最上地域・村山地域・置賜地域では、常駐の医師や看護師がおらず、他病院から週2回〜月1回、医師・看護師らがへき地診療所に赴き、診療を行っている。
同地域は国内有数の豪雪地帯でもあるため、特に冬季の医師の移動負担の軽減、医療提供体制の確保も大きな課題となっているうえ、地域に調剤薬局が少なく薬剤師の確保も困難となっている。
このため、定期通院や服薬が必要な患者のための継続した受診や処方の機会を提供するための体制構築が喫緊の課題となっている。