次期調剤報酬改定に向け議論を開始 中医協

2021年 7月 14日

 中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は7月14日、厚生労働省から示された次期調剤報酬改定の論点を議論した。論点の主なものは、薬局の対物業務から対人業務への構造的転換の推進、かかりつけ薬剤師・薬局の普及、オンライン服薬指導など。

483回中医協総会02

コロナ対策として引き続きオンライン開催となった

 対物業務から対人業務への転換に関しては、がん患者のレジメン(治療内容)を把握した上で必要な服薬指導を行うことなどを評価する特定薬剤管理指導加算2、喘息の患者への吸入薬の使用方法の実技指導などを評価する吸入薬指導加算などが新設されるなど、対人業務の評価が充実された。

 かかりつけ薬剤師・薬局については、処方医に重複投薬などの解消に関する提案を行った場合の評価として服用薬剤調整支援料2が新設されているほか、かかりつけ薬剤師指導料やかかりつけ薬剤師包括管理料などの点数が引き上げられている。

 オンライン服薬指導では、情報通信機器を使った服薬指導と在宅患者オンライン服薬指導で加算が新設された。
 これらの論点のうち、対物業務から対人業務への転換に関しては、対人業務で新設された加算がほとんど算定されていないことを具体的に数字で示した上で、その理由として対物業務で経営が成り立つからだと指摘し、見直しを求める意見があった。

 また、オンライン服薬指導については、営利目的としないことや、患者のニーズがあり、安心安全が担保されているのであれば活用していくべきとの意見が出された一方、本来、改正薬機法でオンライン服薬指導を認めるはずだったものが、コロナ対応として規制を大きく緩和した「0410対応」で活用を続けていくことへの懸念が示された。

 そのほか、薬局と医療機関の独立性をめぐる規制の緩和により解禁された「敷地内薬局」への保険適用を見直すことや、病棟薬剤師を増やすための加算を求める意見なども出されていた。

 なお、公益委員が意見を述べたことに対し、診療側委員が公益委員の役割は支払側委員と診療側委員の意見がまとまらない際の調停だとして、意見を述べるべきではないと批判した。これに対し、公益委員からは次期改定の開始に当たり、両サイドから出なかった意見を言ったまでと反論し、支払側委員も異なる視点からの発言でいいのではないかと公益委員の発言に賛同の意を示した。

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2割負担は先送り 介護保険部会が「意見」🆕

 第133回社会保障審議会介護保険部会が12月25日に開かれ、「介護保険制度の見直しに関する意見」が確定した。
 
 議論が続いた「一定以上所得」の判断基準については、第10期介護保険事業計画(2027~29年度)の開始前までに結論を得ることとなった。
 
 これは利用者負担が2割となる基準で、現行制度では年金収入+その他の合計所得が年280万円以上340万円未満である(単身世帯の場合)。340万円以上は「現役並み所得」とされ、3割負担だ。
 
 介護保険制度の持続可能性確保のためにその基準を拡大し、2割・3割負担となる層を広げるかどうか。
 
 具体的には、「一定以上所得(2割負担)」の下限を260万円~230万円の範囲で引き下げる案が示され、長く議論されてきたが、決着には至らなかった。「現役並み所得」の判断基準は「引き続き検討を行う」と、期限も示されなかった。
 
 そのほか、軽度者への生活援助サービスを給付から切り離して総合事業に移行する案も結論は出ず、「引き続き包括的に検討する」となった。

制度見直しの議論続く 介護保険部会🆕

 第132回社会保障審議会介護保険部会が12月22日に開かれ、前回に続き「介護保険制度の見直しに関する意見(案)」などが議論された。
 
 今回提示された案では、「一定以上所得の判断基準」について、これまで同様、年金収入+その他の合計所得を「年260万円~230万円の範囲」とした。まだ具体的な方向は見えない。委員の中には「2割負担の対象を拡大すべきでない」との意見も根強い。
 
 「拡大すべきでない」論者の意見は、
 
 ・医療ではOTC類似薬への新たな負担など、高齢者の負担増が確実。介護でも負担増は避けるべき
 
 ・負担増から利用控えが起こると、子世代にしわ寄せがくる。介護離職が増えるのでは
 
 ・現役世代の負担軽減は重要だが、サービスを使えなくなった親を子が援助すれば結局子の負担は増える
 
 などがある。持続可能性を高めるには被保険者の範囲や公費負担も見直すべき、との意見もあった。

2割負担、ケアマネジメントの在り方は 部会

 第131回社会保障審議会介護保険部会が12月15日に開かれ、「介護保険制度の見直しに関する意見(案)」などが議論された。
 
 「介護保険制度の見直しに関する意見」は2022年12月に“第1弾”が公表されている。このとき結論が出されなかった、〈「一定以上所得」「現役並み所得」の判断基準〉〈補足給付の在り方〉〈ケアマネジメントに関する給付の在り方〉〈軽度者への生活援助サービスに関する給付の在り方〉などについて、これまで部会で議論が続けられた。
 
 これらは「次期計画に向けて得ることが適当」「第10期計画の開始までに出すのが適当」「引き続き検討」とされた。次期計画とは現在の第9期(2024-26年度)、第10期は27-29年度である。
 
 「一定以上所得の判断基準」は「次期計画に向けて」だったが、まだ決着していない。2割負担の拡大、すなわち適用される所得の引き下げにつながることから、反対意見が根強かった。現行制度では、2割負担となる所得基準は年280万円以上だ。これをどこまで引き下げるか。年260万円~230万円の範囲が提案されている。
 
 引き下げ幅が大きいほど、2割負担となる人は増える。ただ引き下げと同時に「配慮措置」も提案されている。①新たに負担増となる場合、増加の上限を月額7000円とする、②預貯金等が一定額以下の人は申請により1割負担に戻す、の2つだ。

訪問介護の倒産止まらず 報酬引き下げなど響く

 東京商工リサーチの調査によると、訪問介護事業者の2025年の倒産(負債1000万円以上)が11月末までに85件に達し、これまで最多だった23年67件、24年81件をすでに超え、3年連続で最多を更新した。  人手不足や24年度の介護報酬改定で訪問介護の基本報酬が引き下げられたことに加え、人件費やガソリン代、運営コストの上昇が要因と見込まれる。  25年の訪問介護事業者の倒産は11月末までに85件(前年81件)で、3年連続で年間最多を更新した。...

2割負担対象も預貯金に応じ1割の案 部会

 第130回社会保障審議会介護保険部会が12月1日に開かれ、「持続可能性の確保」「論点ごとの議論の状況」などが議論された。
 
 今回、「持続可能性の確保」は
 
 ●「一定以上所得」「現役並み所得」の判断基準
 ●補足給付に関する給付の在り方
 ●ケアマネジメントに関する給付の在り方
 
 の3つの論点に絞って議論された。
 
 「一定以上所得」「現役並み所得」の「一定以上」とは、介護保険サービス利用時の自己負担を2割とする所得層で、「現役並み」とは自己負担3割の所得層だ。簡単にいえば所得の多い人は自己負担も多く、という応能負担の考え方に基づく施策である。現行の「一定以上所得」「現役並み所得」の基準は以下の通り。

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