バリアフリー強化へcurara使い実証実験 東急

2022年 10月 31日

 東急はAssistMotionと連携し、歩行補助ロボット「curara(クララ)」を活用した実証実験を11月21~28日に行う。駅施設・電車内で歩行補助ロボットを使用した実証実験は、鉄道業界では初めて。

 参加者にはcuraraを着用した状態で、こどもの国線の長津田駅からこどもの国駅間の移動と、遊園地であるこどもの国での散策を体験してもらう。

 歩行に不自由さがある人が困難と感じる駅施設内の階段・ホームと車両の段差隙間を、curaraを使うことで負担を軽減した歩行が可能になることを想定し、通路や階段の歩行、電車への乗車・社内座席への着座や起立の動作を含めた歩行を検証する。

 検証にあたっては、参加者へのアンケート、curaraに蓄積された移動データを活用する。実証実験への参加は、応募フォームによる事前募集を行い、最大50人程度が参加できる。

 curaraはAssistMotionが開発し、軽量で装着が容易なリハビリ歩行訓練用ロボットとして使われてきた。

 現在、リハビリ訓練だけではなく、歩行に不自由さがある人の動作支援ロボットとしても活用できるように研究開発を進めている。

 東急はバリアフリーの強化に向けて、バリアフリールートの整備、駅係員用バリアフリー連絡アプリの開発・運用、駅係員と乗務員のサービス介助士100%取得による接客技術向上などに取り組んでいる。

 また、利用者の自由な移動をサポートする取り組みとして、ホームと車両の段差隙間の解消、ホームページや東急線アプリへのバリアフリー関連情報の開示などを進めてきた。

 今回の実証実験を通じて、curara実用化に貢献するとともに、ユニバーサルなサービスの拡充に取り組むさまざまな事業者と連携し、鉄道施設のバリアフリー環境整備を推進する。

このカテゴリーの最新の記事

このカテゴリはメンバーだけが閲覧できます。このカテゴリを表示するには、年会費(年間購読料) もしくは 月会費(月間購読料)を購入してサインアップしてください。

プライバシー配慮の見守りシステム提供 富士通🆕

 富士通はカメラを使わず、ミリ波レーダーでプライバシーを保護しながら高度な見守りを実現する「ミリ波レーダ見守りシステム」の提供を開始した。介護施設やサ高住の居室、バリアフリートイレなど、プライバシー保護の観点からカメラ設置が難しい空間で利用者の安全を見守る。...

心疾患向けアプリがマイナポータル連携を開始🆕

 医療・ヘルスケア分野のアプリなどを開発するキュアコード(富山市)は、三重大学と共同開発を進める心疾患・心不全患者向けスマートフォンアプリ「ハートサイン」に、マイナポータルとの連携機能を追加した。  この機能により、ユーザーは自身の医療・健康情報をハートサイン内に自動で取り込むことができ、個人の健康管理と医療サポートがより効率的・高度に行えるようになる。...

“ホスピスホーム”分析レポート発行 タムラP🆕

 高齢者住宅のデータベースとコンサルティングを提供するタムラプランニングアンドオペレーティング(田村明孝社長)は、ホスピスホーム(同社は「緩和ケアホーム」と呼称)の実情に関する分析レポートを今月発行した。
 
 近年、入院期間短縮が促進され、医療機関以外の場所への訪問看護サービス需要が増大している。訪問看護の報酬は介護保険か医療保険から給付され(下図)、要介護・要支援認定者は介護保険が優先する。
 
 要介護・要支援認定者が医療保険で訪問看護サービスを受けるには、特定の病気・状態(末期がんや人工呼吸器使用など)に該当し主治医の指示が必要だ。

機内で座位姿勢を支えるベルトを共同開発

 ダイヤ工業(岡山市)と日本航空は、座位保持が困難な人や補助を必要とする人の座位姿勢をサポートするサポートベルトを共同開発し、運用を開始した。体幹を保つことができない人でも、この製品を装着することで座位姿勢を固定でき、空の旅を快適に過ごすことができる。
 
 座席のシートベルトを着用した状態で、上半身を座席に固定する。特に、身体が不自由な人や病気・ケガなどの理由により座位を保つことが困難で、補助が必要な人を対象としている。
 
 「ベストタイプ」と「ベルトタイプ」の2種類あり、体の状態に合わせて利用する。ベストタイプはベストのように着用し、前面(胸側)にあるバックルを締める。ベルトを座席の後ろで交差させた後、前面で面ファスナーを留める。腕を通すことが難しい場合には、左右別々にして、片方ずつ着用することもできる。

病院と患者をつなぐアプリの提供開始 ユカリア

 ユカリアは病院と患者のコミュニケーションを支援する、AIを活用したアプリ「ユカリアメルジュ」のサービス提供を開始した。  外来・入院・退院後の各シーンで患者・家族と病院をつなぎ、情報提供や各種説明をサポートすることで、医療従事者の負担軽減と患者の理解促進を目指す。  主な機能にはワクチンや検診の案内、治療内容の説明、術後のリハビリやセルフケアの方法の提供が含まれる。初診後すぐに案内を行い、入院前や退院後のフォローアップを行うことで、患者の治療体験を向上させる。...

1週間無料でお試し購読ができます  詳しくはここをクリック

新着記事は1カ月無料で公開

有料記事は990円(税込)で1カ月読み放題

*1年間は1万1000円(同)

〈新着情報〉〈政策・審議会・統計〉〈業界の動き〉は無料

【アーカイブ】テーマ特集/対談・インタビュー

コラム一覧

【アーカイブ】現場ルポ/医療介護ビジネス新時代

アクセスランキング(6月23-29日)

  • 1位
  • 2位
  • 3位 90% 90%
メディカ出版 医療と介護Next バックナンバーのご案内

公式SNS