中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は1月17日、「迅速導入加算」の新設や新薬創出加算の見直しなどを盛り込んだ薬価算定基準の見直し案を承認した。
迅速導入加算は欧米に遅れることなく、あるいは欧米より早く革新的な新薬を国内に導入することを評価するもので、国際共同試験により開発されるか、日本で海外と同時あるいは海外より先に臨床試験を行って開発された品目、承認申請が欧米より早いか、欧米で最も早い承認申請から6カ月以内の品目などが対象となる。
新薬創出加算の見直しでは、ベンチャー企業やスタートアップ企業にとってハードルが高かった離床試験実施数や承認取得数などの基準を満たすことを求めた企業要件・企業指標を廃止する。
小児用医薬品の評価を充実するため、小児の効能・効果、用法・容量が明確で、小児加算による評価の対象とるものは、新薬創出加算の品目要件に追加する。
そのほか、市販後に臨床的有用性が検証された医薬品を評価する有用性加算、薬価収載時の予測より大幅に市場が拡大した品目の価格を引き下げる市場拡大再算定などについても、評価の拡充やルールの見直しなどを行っている。