中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)薬価専門部会は2月1日、塩野義製薬の新型コロナ経口薬「ゾコーバ」の薬価算定について議論した。
複数の比較薬に基づき薬価を算定し、薬価収載後の市場拡大再算定は感染状況や薬剤の使用量などに関するデータを活用して市場規模を推計し、機動的に価格調整を行えるようにする、との厚労省の提案について異論は出なかった。
市場拡大再算定については、通常の薬価調査結果とNDBを踏まえた算定方法では、市場規模が拡大してから改定後薬価が適用されるまで8カ月ほどかかるのに対し、ゾコーバでは市場が拡大してから4カ月ほどで引き下げられるとの見通しが厚労省から示された。
ただ、これらの対応については、あくまでも感染者の急激な増減により対象患者の推計や市場規模予測が非常に困難という新型コロナの特殊性を考慮した今回限りのものであることが協調された。
具体的な薬価算定にあたっては、通常の手続きと同様に薬価算定組織で審議した上で中医協総会で議論する。