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第23回 外国人介護職への訪問解禁を契機に

第23回 外国人介護職への訪問解禁を契機に

 厚生労働省が、「特定技能」や「技能実習」などで働く外国人介護職に、訪問介護に従事してもらう方針だという。実施は来年度の見通しだ。
 
 日本人の介護職は「初任者研修」を終えていれば、訪問介護に携わることができる。だが、外国人介護職は今は、さらに上級の資格である「介護福祉士」を取ることが、訪問を行う事実上の要件になっている。これを変更し、日本人と同じスキルがあれば訪問介護に従事できるようにするのだという。
 
■介護の本質は生活の継続を支援すること
 従事する要件に差を設けていた背景に、日本語によるコミュニケーションが不十分だと訪問介護はうまくいかない、という配慮があったことは理解できる。それはそうだろう。訪問介護では、利用者のニーズを汲み、個別のサービスを提供することが必要になるからだ。
 
 だが、訪問介護のノウハウを伝えずに、いったい今までどんな介護を伝授してきたのだろう、とも思う。介護の本質は、要介護の人の生活の継続を支援することのはずだ。
 
 自宅で利用者の生活を見て、どう暮らしたいかを聞き、日々の目的を共有し、どんなサービスで暮らしを支えるかを考える。その訓練なくしては、介護を本質的に理解できないのではないか。
 
 技能実習は特に、外国人に介護の技術を学んで持ち帰ってもらうことが目的なのに、介護の基本である「生活の継続」を教えずに…

第18回 武蔵野市は総合事業でも要介護認定を必須とした

第18回 武蔵野市は総合事業でも要介護認定を必須とした

 2015(平成27)年4月に始まった新しい総合事業は、遅くとも18年3月(17年度末)までに開始することが自治体に義務付けられた。武蔵野市は15年10月のスタートとなった。
 
■武蔵野市の新しい総合事業へのスタンスを明確にした
 お話ししたように私は新しい総合事業に対して、保険制度としての介護保険との整合性とう点で大いなる疑問がありましたが、決まった以上は進めなければなりません。
 
 そこで、武蔵野市は総合事業の希望者であっても、最初にサービスを受けるときは必ず要介護認定を受けてください、主治医の意見書も必要です、ということにしました。
 
 そうすれば、窓口によるバラつきも生じません。そのかわり、総合事業対象者の更新時は基本チェックリストだけでもいい、と簡素化しました。
 
 15年4月は第6期介護保険事業計画の開始時期です。武蔵野市は「武蔵野市高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画」で、この中に「平成27年度介護保険制度改正への武蔵野市の対応」という章を設け、介護予防給付の見直しについて説明しました。
 
 そこでは「国の制度見直しに伴う課題・問題点を把握したうえで、武蔵野市として地域の実情に応じた円滑な対応とサービス水準の維持向上を目指す」と、私たちのスタンスを明らかにしています。
 
 そして国のガイドラインを参考に15年3月、「新総合事業対応方針」を整理しました。主な内容は…

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Chatwork活用による医師らの負担軽減を確認

Chatwork活用による医師らの負担軽減を確認

 kubell(東京都港区)は武蔵台病院(埼玉県日高市)と共同で「DXによる医師および医療従事者の負担軽減とその効果に関する調査」を行い、ビジネスチャット「Chatwork(チャットワーク)」などのICTツールを活用することで、医師・医療従事者の負担が軽減することを確認した。
 
 生産性向上により入院患者のケアや見守りの時間が増加したことで、医療の品質が向上したことも明らかになった。
 
 同病院では2020年4月から全職員300人がチャットワークを利用しており、22年11月に医療・看護体制の見直しに際し、チャットワークの利用方法をアップデートし、申し送りなど日々の業務連絡への本格活用を開始した。調査は同年10月から24年9月末まで実施した。
 
 まず、以前は医師や看護師、その他スタッフ間での情報共有や勤務交代時の申し送りなどを口頭や電話、紙で行っていたのに対し、院内の主な連絡手段をチャットワークに変更した。
 
 これにより、回復期病棟を担当する医師4人の22年10月と24年5月の1日当たり平均比較で、医師1人当たりのPHS平均着信回数が31.5回/日から5回/日となり…

第22回 10月から先発薬に「特別の料金」が導入された

第22回 10月から先発薬に「特別の料金」が導入された

 診療報酬が改定されて数カ月過ぎ、算定できなくなったもの、新しく算定できたものなどのデータが見えてきました。それは、大筋で「無駄を省き経費を削減する、社用車・設備の清掃点検をこまめにして大切に扱う、整理整頓して誰にでも使えやすい、快適な職場」を目指すものと読んでいます。これはミスや事故を無くすことにもつながります。
 
■ついに薬でも「選定療養」が実施
 新たな取り組みとして2024年10月から薬局における選定療養がはじまりました。選定療養とは、後発医薬品がある薬剤で先発医薬品を希望する場合、料金が上乗せされるという仕組みです。
 
 選定療養は医科や歯科では従前からありました。大病院の紹介状のない初診、入院時の差額ベッド代、白内障の多焦点レンズ、歯科の金合金、入れ歯のセラミックなど多くのものが対象です。「保険外併用療養費」とも言われます。
 
 今回、ここに医薬品が初めて加わりました。対象となる医薬品や患者様は一部に限られますが、先発品にこだわりのある、いままで後発品を拒否していた方々の薬剤が主な対象となります。後発医薬品(ジェネリック)の使用促進が頭打ちになり、医療費の削減の一環として…

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自治体向けに「オンライン受診相談サービス」

自治体向けに「オンライン受診相談サービス」

 KDDIとファストドクターは、KDDIが運営する「スマホdeドック」の付加サービスとして、自治体・企業・健康保険組合向けに「オンライン受診相談サービス」を提供することになり、導入する自治体の第1弾として、香川県高松市で10月1日からサービスを開始した。...

がん服薬アドヒアランスの評価で共同研究

がん服薬アドヒアランスの評価で共同研究

 がん研究会有明病院(東京都江東区)とスズケンの子会社コラボプレイスは、同社が開発した服薬管理システム「CubixxDT(キュービックスDT)」を使い、服薬アドヒアランスの評価を行う共同研究を開始した。...

23年度の介護保険費用の総額は11兆5139億円

23年度の介護保険費用の総額は11兆5139億円

 厚生労働省によると、介護給付費と自己負担額を合わせた2023年度の介護保険費用の総額は11兆5139億円で、前年度に比べ約3227(2.9%)増え過去最多となった。  介護サービス費は11兆2146億円で、同3066億円(2.8%)増、介護予防サービス費は2993億円で同161億円(5.7%)増えた。...

第50回 医師の働き方改革にあえて言いたい

第50回 医師の働き方改革にあえて言いたい

■多くを学んだ研修医時代
 2024年4月から、医師の働き方改革の新制度が始まっている。医療法が改正され、医師に対する時間外労働の上限規制が設けられた。労働基準法に設けられている労働時間の上限規制が原則的に医師にも適用される。ただし、救急や研修といった医療機関の類型により、一般労働者とは異なる水準が設定されている。
 
 ワーク・ライフ・バランスを重視する時代、医師もその流れには逆らえない、ということなのだろう。それは理解できるのだが、「愚直在宅医療保存会」「愚直かかりつけ医保存会」(連載42・43回参照)の私としては、あえて疑問を呈したくなる。
 
 私はいわゆる旧研修制度を経験した。2004年に始まった現行の研修制度の前の制度である。旧研修制度の問題点はいろいろ指摘されたが、なかでも批判が集中したのは…

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小児用歩行トレーニングロボ開発 AssistMotion

小児用歩行トレーニングロボ開発 AssistMotion

 信州大学発のベンチャーであるAssistMotion(長野県上田市)は、身長90㎝から着用可能な小児用歩行トレーニングロボット「curara(クララ)」を長野県立こども病院と共同開発した。
 
 同社はリハビリ用歩行トレーニングロボットcuraraの事業を展開している。今回、同病院とともに、脳性まひなどの子どもが使用する小型軽量なcuraraを開発した。
 
 小児は成長により体格の変化が大きいため、Sサイズ(身長115cm~)とSSサイズ(身長90cm~)の2つのサイズを…

高齢者数が過去最多、高齢化率は200カ国中最高に

高齢者数が過去最多、高齢化率は200カ国中最高に

 総務省がまとめた65歳以上の高齢者人口推計によると、「敬老の日」の9月15日時点の高齢者数は3625万人で過去最多となった。総人口に占める割合は29.3%で過去最高となっている。  総人口が前年に比べ59万人減少しているのに対し、65歳以上人口は2万人増加した。この結果、総人口に占める割合は前年に比べ0.2ポイント増加した。...

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