全国訪問看護事業協会がまとめた4月1日現在の全国の訪問看護ステーションの稼働数は1万7329カ所で、前年に比べ1632カ所(12.3%)増加して過去最高となった。
2023年度中に新規に開設された事業所数は2437カ所で、同469カ所(23.8%)増えた。訪問看護ステーション数は10年度以降、右肩上がりで増加しており、地域包括ケアの進展とともに、地域に不可欠な施設として認識されるようになっていると言えそうだ。
一方、23年度中に廃止した事業所数は701カ所、休止は291カ所といずれも過去最多となった。ここ数年、廃止数はほぼ500カ所台で推移していたが、23年度は大幅な増加となっており、訪問看護ステーション経営の難しさを示す結果となった。
同協会では訪問看護師の人材確保と育成、訪問看護の質向上、ICT化による業務の効率化などを課題として挙げており、その解決のためにはある程度の事業所規模があるほうが体制整備をしやすいとして、訪問看護ステーションの大規模化を推進している。