特定非営利活動法人障がい者みらい創造センター(名古屋市南区)は、主に知的障害者・発達障害者の就労を目的としたカフェ「magnet」=写真=を同市瑞穂区に10月1日オープンする。
就職を目指す障害者に実践的な就労訓練を行うとともに、1人ひとりにあった働き方を実現する。また、企業の協賛により一流の商品を提供する。
カフェの外観には、福祉事業所の看板や障害者が働いていることを記載せず、一般的なカフェとして運営する。障害者は調理や接客を通して就労訓練を行い、給与を稼ぐことができる。1人で自信を持って業務に取り組めるよう、障害者にとって分かりやすい動画のマニュアルや写真のマニュアルを多数作成した。
カフェでは、福祉制度の就労移行支援制度や就労継続支援制度が使えるため、就労訓練をするだけでなく、無理なく働くことができ、週1回や数時間から慣れていくこともできる。
また、提携先に飲食店や社員食堂があるため、カフェで身に付けた技術をそのまま生かせる就労ができるのも特徴。障害者に理解のある支援者とともに、働く上での障害を理解し、やれる仕事ではなく、やりたい仕事につけるよう支援する。
専門店によるメニュー提供と技術指導により、専門店の味を再現することができた。コーヒーは「ダブルトールカフェ」、紅茶は紅茶専門店「ラティス」、日本茶は老舗「妙香園」、ランチのカレーはとんかつ家「比呂野」と、名古屋を中心とする4つの有名店が協賛している。福祉だからと中途半端なものではなく、クオリティーの高い商品を提供する。
店名のmagnetは、障害者の働く姿や人間的魅力が世の中の人を引き寄せたらいいという思いから付けた。「たまり場」の意味もあり、誰でも気軽にきてもらえるようにアットホームな雰囲気を大切に運営していく。