旭化成と子会社の旭化成ファーマは1月末から宮崎県延岡市で、健康長寿社会の実現に向けた取り組みを開始する。 同社延岡支社と延岡市が昨年12月22日に締結した骨粗鬆症による骨折予防を目的とした「自分の足で100年歩ける健康長寿のまちづくりに関する協定」に基づき行うもの。...
第7回 かかりつけ医機能の多機能化が必要になってきた
■訪問診療も訪問看護も断る患者
84歳のAさんは83歳の妻と暮らしている。Aさんは足が不自由で車いすを使い、妻は軽度認知症だ。息子と娘はそれぞれに家庭があり、親とは同居していない。Aさんに訪問診療することになったが、2回訪問した後、家族から連絡が入った。もう訪問診療は必要ありません、何かあったら外来で診ていただきます、と言う。それで訪問は中止した。
しばらくして、Aさんが娘に付き添われて外来を受診した。「お名前は」と尋ねてもAさんは答えず、一言も発しない。発熱したと娘が言うので検査すると、右肺の肺炎であった。さらに口腔内を見せてもらうと、かなり汚れている。唾液が詰まって、なるほど、これでは……
歯科用貴金属価格改定の数式を提示 厚労省
厚生労働省は1月27日に開催した中央社会保険医療協議会の総会で、これまで資料に記載していなかった歯科用貴金属価格の随時改定に関する算定の根拠となる数式を示した。
歯科用貴金属については、価格変動に速やかに対応するため、一定の価格変動が生じた場合、年4回の改定機会を設けている。しかし、昨年10月の改定時に改定を見送った4項目の14カラット金合金について……
AIで認知機能低下患者の顔を識別 東大など
東京大学と東京都健康長寿医療センター、日本医療研究開発機構(AMED)は1月26日、人工知能(AI)で認知機能の低下した患者と健常者の顔写真を見分けることができたと発表した。 顔だけで認知症をスクリーニングできることを示したのは世界で初めて。顔による認知症の早期発見は、非侵襲的で時間もかからない安価なスクリーニングとして期待される。...
第4回 転換する「地域づくり戦略」の行方
今回は、介護保険事業計画の基本指針でも重点が置かれた「地域づくり戦略」について、特に住民主体の通いの場に焦点を当てて、これまでの取り組みの評価と今後の行方について考えてみたいと思います。
■通いの場の成功と抜け落ちた「生活支援」
総合事業の成果の1つは、「通いの場」、とりわけ体操教室の全国的な広がりだと思います。高知市の「いきいき百歳体操」等に端を発した住民主体の通いの場は、着実に全国に広がり、全国で10万か所をこえています。取り組みを支援した各地域の生活支援コーディネーターの貢献も、特筆すべきものです。
こうした成功の裏で、見落とされがちな点もあります。生活支援の視点です。誰もが……
高齢者陽性でも自宅療養可を通知 アライアンス
在宅医療・介護の専門職・学術団体で構成する日本在宅ケアアライアンスはこのほど、新型コロナウイルスに感染した高齢者の自宅療養を認めた昨年11月22日の厚生労働省事務連絡に関し、参加団体に改めて周知した。...
オンライン診療・服薬指導運用開始へ 東邦HD
東邦ホールディングスは2月5日からオンライン診療・服薬指導システム「KAITOS(カイトス)」の運用を開始する。 子会社のeヘルスケアが運用する医療機関検索サイト「病院なび」との連携により、患者がオンライン診療を提供する医療機関を簡易に検索でき、そこから予約を行うことができる。 14...
保健師の増員は恒常的措置 厚労省
厚生労働省の厚生科学審議会・地域保健健康増進栄養部会は1月21日、約11カ月ぶりにオンラインで会合を開催し、次期国民健康づくり運動プランの策定時期と今後の検討の進め方などについて議論した。
冒頭あいさつを行った正林督章・健康局長は、懸念していることとして、ステイホームで高齢者が家にこもり体をあまり動かさないことを挙げ、感染対策をした上で時には散歩をしたり……
第4回 国民経済のために、助け合い支え合いを形にした介護保険を守ろう(下)
■将来の介護労働・医療福祉需要
将来の介護労働者の規模は、2018年度334万人を基準にすると、2025年では1.2倍、2040年では1.5倍も必要と見込まれている。この間、人口の減少を反映して就業者全体が減るため、介護労働者を就業者数の割合で見ると、2018年度5.1%から、2025年度6.4%、2040年度8.9%と高まっていく。医療福祉全体の就業者では、2018年度12.5%、2025年度14.7%、2040年度18.8%となる。
今、懸念されることの一つは、医療福祉にそれほどのマンパワーを吸収して、国民経済は大丈夫なのか?
かつて、財ではなくサービスが増えていって国民経済は大丈夫なのか? と問いを立てていった人たちが……
第4回 国民経済のために、助け合い支え合いを形にした介護保険を守ろう(上)
■話題其の壱
ドイツの哲学者、カール・ヤスパースはBC5世紀前後を「枢軸の時代」と呼んでいた。この時代に、仏教、ジャイナ教、儒教を始めとした諸子百家、パレスティナの預言者、ギリシャ哲学など、今にいたる人間の思想の源ができあがっている。この背景には、鉄器が普及し、そこに地球温暖化が起こって、農業生産力が飛躍的に高まったことがあった。いわゆる農業生産性の増強の中、生産活動に就く必要のない有閑階級の誕生を社会が許したのである。
■話題其の弐
経済学の世界では、18世紀半ばの重農主義で知られるフランソワ・ケネーは、農業のみが生産的活動であり、他は農業での生産物を消費するだけの非生産的活動とみなしていた。ケネーの『経済表』よりも18年遅く『国富論』を出したアダム・スミスは、ケネーに敬意を払いながらもケネーの論を発展させて、生産活動に工業生産品などの財の生産も加えた。
しかしスミスが視野に入れた生産活動はそこまでであり、農産物や財を生産する人たちまでは生産的労働とみなす一方、それを消費するだけの人たちを……
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