東レは快適性を追求する使い切り保護服「LIVMOA(リブモア)」に新シリーズを追加した。耐水圧タイプ「LIVMOA4000」を今月、クリーンルーム対応滅菌タイプ「LIVMOA CL」改良版を2月に発売する。国内で展開後、海外市場での販売も予定している。
LIVMOA4000=写真=は化学防護服のJIS規格タイプ5、6に適合している。独自のSMS製法を用いることで、粉塵防護性に加え、従来のSMS製法では難しかった耐水圧1000mmH₂Oを実現しながら、通気性を持つ新しいタイプの防護服である。
メルトブロー層に特殊耐水層を設けることで、粉塵や水の浸入を防ぎつつ、約10cc/㎠・secの通気性を合わせ持つことに成功した。また、日本国内の同社工場で生地を生産することにより、安定した製品供給体制を構築している。
従来の高通気タイプ「LIVMOA2000」「LIVMOA3000」シリーズでは対応できなかった、廃棄物処理場など耐水性を必要とする作業現場での使用が可能となる。実際に着用テストに協力したユーザーからは、快適性に加え、生地が柔らかく着心地が良いなど高い評価を得ている。
一方、LIVMOA CL改良版は、神戸医療産業都市推進機構・細胞療法研究開発センターの監修を受け2019年に発売したLIVMOA CLを、実際に使用した公的研究機関や大学などの使用者の声を反映させて改良した。
着用性向上のためにマスクカバーを一体化し、ゴーグルとのフィット感を高めるためにフード開口部分の面積を適正化。さらに、腕や足部分をスリム化させることで動きやすさを高めるなどの改良を加えることにより、使いやすさを向上させている。
LIVMOAシリーズは2017年に高通気シリーズLIVMOA3000を発売して以来、ギニアでエボラ出血熱感染予防対策に使用されている感染対策タイプ「LIVMOA5000」、クリーンルーム対応滅菌タイプLIVMOA CLと、作業環境に応じたラインナップを拡充してきた。
今回新たに開発した2つのシリーズを加えることで、さらに多くの作業現場でそれぞれの環境に適した製品を安全・快適に使うことができるようになる。