メドピア トレーシングレポート作成を支援

2020年 4月 1日

 メドピアはかかりつけ薬局化支援サービス「kakari」の新機能として、トレーシングレポート作成支援機能を追加した。

 これにより、薬剤師はkakariの服薬フォロー支援機能で聴取した、患者からの服薬状況や副作用・体調変化などの情報を基に、トレーシングレポート(服薬情報提供書)を作成することができるようになる。

 昨年124日に公布された改正医薬品医療機器等法(薬機法)で、患者に対し「服用期間を通じて、必要な服薬状況の把握や薬学的知見に基づく指導」(服薬フォロー)を行うことが薬局・薬剤師の新たな義務として定められ、今年91日に施行されることが決定した。

 これは、厚生労働省が2015年に策定した「患者のための薬局ビジョン」で、薬局が目指す姿として示された「対物業務から対人業務へ」の転換を推進する改定であり、今後の薬局・薬剤師のあり方に大きな影響を与えることが見込まれる。

 また、医師が患者の服薬情報を把握することは重要で、薬局・薬剤師には患者に対する情報提供だけでなく、医師が医薬品を適正に処方するために必要な患者情報の提供を行うことが求められている。

 トレーシングレポートはこの情報提供の際に薬剤師が作成する書類で、調剤報酬上も「服薬情報等提供料」として従来から評価されている。また、今年の診療報酬改定で「地域支援体制加算」の算定要件の1つに「服薬情報等提供料」の数値目標が定められている。

 新機能により、kakariは患者の服用期間中の継続的な服薬フォローに加え、処方医・かかりつけ医への情報提供を通した薬物治療の最適化を推進することで、かかりつけ薬局が地域医療の中で果たす役割をサポートする。

 今後は、あらかじめ登録した医療機関情報の転記や、病院毎に定められた様式に準拠したトレーシングレポートの作成を支援する機能も順次追加していく予定だ。

このカテゴリーの最新の記事

このカテゴリはメンバーだけが閲覧できます。このカテゴリを表示するには、年会費(年間購読料) もしくは 月会費(月間購読料)を購入してサインアップしてください。

Chatwork活用による医師らの負担軽減を確認🆕

 kubell(東京都港区)は武蔵台病院(埼玉県日高市)と共同で「DXによる医師および医療従事者の負担軽減とその効果に関する調査」を行い、ビジネスチャット「Chatwork(チャットワーク)」などのICTツールを活用することで、医師・医療従事者の負担が軽減することを確認した。
 
 生産性向上により入院患者のケアや見守りの時間が増加したことで、医療の品質が向上したことも明らかになった。
 
 同病院では2020年4月から全職員300人がチャットワークを利用しており、22年11月に医療・看護体制の見直しに際し、チャットワークの利用方法をアップデートし、申し送りなど日々の業務連絡への本格活用を開始した。調査は同年10月から24年9月末まで実施した。
 
 まず、以前は医師や看護師、その他スタッフ間での情報共有や勤務交代時の申し送りなどを口頭や電話、紙で行っていたのに対し、院内の主な連絡手段をチャットワークに変更した。
 
 これにより、回復期病棟を担当する医師4人の22年10月と24年5月の1日当たり平均比較で、医師1人当たりのPHS平均着信回数が31.5回/日から5回/日となり…

自治体向けに「オンライン受診相談サービス」🆕

 KDDIとファストドクターは、KDDIが運営する「スマホdeドック」の付加サービスとして、自治体・企業・健康保険組合向けに「オンライン受診相談サービス」を提供することになり、導入する自治体の第1弾として、香川県高松市で10月1日からサービスを開始した。  スマホdeドックは血液検査セットとウエブサービスを組み合わせ、自宅にいながら一般的な健康診断と同等の検査が行えるサービス。検査結果で「C/D」判定を受けた人を対象に、KDDIからオンライン受診相談の案内メールを送信する。...

がん服薬アドヒアランスの評価で共同研究

 がん研究会有明病院(東京都江東区)とスズケンの子会社コラボプレイスは、同社が開発した服薬管理システム「CubixxDT(キュービックスDT)」を使い、服薬アドヒアランスの評価を行う共同研究を開始した。  服薬アドヒアランスとは、患者が医療従事者の指示や治療計画に基づき治療を受けること。特に薬物治療でアドヒアランスが低い場合、治療効果が十分に得られない可能性がある。  キュービックスDTは、治療薬を充填する専用服薬パックと、データをサーバーに自動送信する専用通信機器で構成されている。...

小児用歩行トレーニングロボ開発 AssistMotion

 信州大学発のベンチャーであるAssistMotion(長野県上田市)は、身長90㎝から着用可能な小児用歩行トレーニングロボット「curara(クララ)」を長野県立こども病院と共同開発した。
 
 同社はリハビリ用歩行トレーニングロボットcuraraの事業を展開している。今回、同病院とともに、脳性まひなどの子どもが使用する小型軽量なcuraraを開発した。
 
 小児は成長により体格の変化が大きいため、Sサイズ(身長115cm~)とSSサイズ(身長90cm~)の2つのサイズを…

据置式手すり新製品を10月発売 マツ六

 据置式手すり「たよレール」シリーズを展開するマツ六(大阪市天王寺区)は、新製品「たよレールUPDATE(アップデート)」を10月に発売する。
 
 立ち上がり動作を考えた「高さ」と「低さ」とし、膝立ち位・端坐位からの立ち上がりに使いやすい高さ(最低55cm)から、立位の補助に使いやすい高さ(最高85cm)までをカバーした。
 
 握っても押上げてもいいように、手すり上段の断面は丸みをおびた逆三角形とした。手すり棒をぎゅっと握ることも…

1週間無料でお試し購読ができます  詳しくはここをクリック

新着記事は1カ月無料で公開

有料記事は990円(税込)で1カ月読み放題

*1年間は1万1000円(同)

〈新着情報〉〈政策・審議会・統計〉〈業界の動き〉は無料

【アーカイブ】テーマ特集/対談・インタビュー

コラム一覧

【アーカイブ】現場ルポ/医療介護ビジネス新時代

アクセスランキング(10月7-13日)

  • 1位
  • 2位
  • 3位 90% 90%
メディカ出版 医療と介護Next バックナンバーのご案内

公式SNS