MRT(東京都渋谷区)は30以上の企業・団体と連携し、リゾートホテルが集中する沖縄県恩納村で観光客向けに夜間・休日対応の医療サービスに関する実証事業を行う。
看護師が医療機器(12誘導心電図計・パルスオキシメーター・聴診器・血圧計など)を積んだ車両「ぬちまーす号」に乗って観光客の滞在先へ行き、オンラインによる医師の指示のもと、バイタルの測定などを行う。
実証事業では看護師が患者のそばにいながらのオンライン診療からオンライン服薬指導、さらには処方薬の配送に至るまで、医療に関する一連の流れを検証する。
春以降は共同売店や集会所などを巡回するマルチタスク車両や公的施設の活用などへの展開を予定している。
サービス提供時間はリゾートエリアの診療所などの診療時間後である午後6時から曜日限定で実施する。1月24日から3月末までの実証期間では宿泊施設の稼働率の高い曜日で検証を行う。
具体的には夜間対応(午後6~10時)は木曜日・金曜日・土曜日・日曜日、深夜対応(午後10時~午前2時)は翌日が休みの場合(土曜日や祝前日)のみサービスを提供する。
一般の外来が空いていないために救急外来を本来利用すべきでない人も救急外来を受診している状況を改善し、観光客の不安を解消するため今回の事業を行うことになった。
実証事業にはMRTのほか薬正堂、沖縄セルラー電話、ホット沖縄総合研究所、Alpaca.Lab、大日本印刷、琉球モビリティ、FMうるまの8社が中心となり、30を超える企業や団体が参加している。