「アスヤク」に薬剤師会・薬局間の情報交換機能

2024年 7月 19日

 ネクスウェイ(東京都江東区)は薬局・製薬企業間のドラッグインフォメーション(DI)の情報伝達に特化した「アスヤクDIポータル」をリニューアルし、薬剤師会・薬局コミュニケーション機能を実装した「アスヤク薬局ポータル」として提供を開始した。

 新機能は日本薬剤師会と協力し、都道府県薬剤師会と薬局とのデジタルコミュニケーションを支援する。薬剤師の業務に必要な製薬企業のDI取得と都道府県薬剤師会からの通知を取得できる無料の薬局情報プラットフォームとして提供する。

 アスヤク薬局ポータルを利用するメリットとして、都道府県薬剤師会では、地域の医薬品提供体制に資する情報収集や、厚生労働省の要請などによる薬局機能に関する情報収集を電子的に収集・リスト化することができる。

 ネクスウェイが薬局施設のメールアドレスの収集・メンテナンスを行うため、都道府県薬剤師会は薬局に対し、手間なくメール配信が可能になるとともに、郵送やFAX配信にかかるコストが削減できる。

 同社で取得・メンテナンスをしている全国の薬局情報を利用し、非会員薬局への情報配信が行えるため、災害時などの情報連携や都道府県薬剤師会への入会促進などを図ることもできる。

 一方、薬局側にとっては、これまで都道府県薬剤師会に対して個別に情報提供をしていた新型コロナウイルス抗原定性検査キットの取り扱いの有無や、夜間・休日の医薬品提供体制の構築に関する情報など、薬局の属性情報をポータル上でリアルタイムに更新することができる。

 また、FAXや郵送などで受け取っていた都道府県薬剤師会からの通知をメールで受け取れるため、ペーパーレス化と業務効率化が図れる。

 さらに、ポータルを通じて、薬局業務に必要な製薬企業からのDIや都道府県薬剤師会からの通知をまとめて受け取ることができ、漏れなく情報にキャッチアップできる。

 利用する上で都道府県薬剤師会は月額利用料金1万円とメール・FAX送信分の従量課金が必要となるが、薬局・薬剤師はポータルに会員登録するだけで、無料で利用できる。

 同社では今秋、ポータルにアンケート収集機能などを実装することを予定している。

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