東急はAssistMotionと連携し、歩行補助ロボット「curara(クララ)」を活用した実証実験を11月21~28日に行う。駅施設・電車内で歩行補助ロボットを使用した実証実験は、鉄道業界では初めて。
参加者にはcuraraを着用した状態で、こどもの国線の長津田駅からこどもの国駅間の移動と、遊園地であるこどもの国での散策を体験してもらう。
歩行に不自由さがある人が困難と感じる駅施設内の階段・ホームと車両の段差隙間を、curaraを使うことで負担を軽減した歩行が可能になることを想定し、通路や階段の歩行、電車への乗車・社内座席への着座や起立の動作を含めた歩行を検証する。
検証にあたっては、参加者へのアンケート、curaraに蓄積された移動データを活用する。実証実験への参加は、応募フォームによる事前募集を行い、最大50人程度が参加できる。
curaraはAssistMotionが開発し、軽量で装着が容易なリハビリ歩行訓練用ロボットとして使われてきた。
現在、リハビリ訓練だけではなく、歩行に不自由さがある人の動作支援ロボットとしても活用できるように研究開発を進めている。
東急はバリアフリーの強化に向けて、バリアフリールートの整備、駅係員用バリアフリー連絡アプリの開発・運用、駅係員と乗務員のサービス介助士100%取得による接客技術向上などに取り組んでいる。
また、利用者の自由な移動をサポートする取り組みとして、ホームと車両の段差隙間の解消、ホームページや東急線アプリへのバリアフリー関連情報の開示などを進めてきた。
今回の実証実験を通じて、curara実用化に貢献するとともに、ユニバーサルなサービスの拡充に取り組むさまざまな事業者と連携し、鉄道施設のバリアフリー環境整備を推進する。