新工法で福祉施設の木造建物を建築 コスト

2022年 10月 25日

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 コスト(京都市)は国産材を使ったCLTパネルを、福祉施設専用にパターンモデル化した新商品「木のIZANAI工法」を発売した。

 パターンモデルにはTYPE1とTYPE2の2種類がある。障害者グループホーム(1ユニット6人計12人)向けのTYPE1は、木造CLT工法地上2階建てで延べ床面積が341㎡。

 TYPE2は高齢者グループホーム(1ユニット9人計18人)向けで木造CLT工法地上2階建て、延べ床面積は476㎡。すでに2つの社会福祉法人に、それぞれのタイプでグループホームを建築した。

 住宅地に溶け込むシックな外観で、共同生活室(食堂)や各居室も、木の香りが漂う建物となっており、利用者にとって「単なる施設空間」ではなく「心安らぎくつろげる住まい」を実現する。

 CLTは欧米を中心に、マンションや商業施設などの建築で普及している大判パネルのこと。

 同社はCLTを障害者・高齢者福祉施設のユニット設計に準拠してパターンモデル化することに成功した=写真

木の工法01

 遮熱・遮音・耐火・耐震に優れているうえ、工期・費用面でも合理的な木造建築工法となっている。

 国産材の需要創出や省CO2によるサステナブル建築への取り組みを推進するため、国内でもCLTの活用・普及促進に向けた働きが活発化している。

 CLTを活用した建築物への支援制度として、木のIZANAI工法も国や自治体が行う公的な補助金・助成金制度などに応募できる場合がある。

 同社は福祉施設の建物管理維持から運営まで、管理者視点でコンサルティングを行っている。

 木のIZANAI工法でもこれまでに培ったノウハウを活かし、事業計画から建物施工、施設運営、事業継続に至るまでワンストップでサポートする体制を整えた。

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 「ベストタイプ」と「ベルトタイプ」の2種類あり、体の状態に合わせて利用する。ベストタイプはベストのように着用し、前面(胸側)にあるバックルを締める。ベルトを座席の後ろで交差させた後、前面で面ファスナーを留める。腕を通すことが難しい場合には、左右別々にして、片方ずつ着用することもできる。

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