ガバメイツ(愛媛県松山市)とコニカミノルタQOLソリューションズは、愛媛県今治市の介護老人保健施設8施設の約600 床に「HitomeQ(ひとめく)ケアサポート」を導入する。
自治体業務の可視化を通して行政DXに取り組む県の介護業務デジタル化事業によるもので、今治市を実装フィールドとして、市内全域の要介護者の分布や状態を把握する。
都道府県主導で同一自治体の複数の施設へHitomeQケアサポートが導入されるのは全国でも初めて。
HitomeQケアサポートは、居室の天井に行動分析センサーを設置し、施設利用者の行動パターンから生活リズムを導き出し、見守り機能として介護職員のスマートフォンに映像で通知するとともに、行動を直上から全体に俯瞰し分析するシステム。
今回は、まず介護業務のデジタル化を促進し、介護スタッフの負担軽減に寄与する。次に、HitomeQケアサポート内に蓄積される利用者の生活リズム、スタッフの行動情報、施設情報を「データ連携基盤」に匿名化して送信する。
交通や医療など他サービスとのデータ連携を可能にすることで、DX を活用した新しいまちづくりに貢献する。
ガバメイツが重点的に行う分野は、HitomeQケアサポートからの画像データを活用した介護認定プロセスのDX化である。
これに関しては、すでに昨年から三重県で実証実験を行ってきたが、今回のように1自治体でまとまったデータが収集できる事例は全国的にも例がなく、「匿名性を担保しつつデータ利活用が可能な先進的な事例」になると期待している。
ガバメイツはコンサルティングとインターネット関連事業を行うチェンジとコニカミノルタパブリテックの合弁会社。愛媛県とガバメイツはかねてから職員の多大な業務負荷を軽減するために業務の可視化を進めてきた。