ソフトウエアメーカーのEssence research(神奈川県海老名市)は、医療機関の受け入れ情報がリアルタイムで分かる救急隊員向け電話帳型病院検索サービス「Ambulance-net.JP」をリリースした。
全国の救急医療施設を対象とした検索型電話帳機能と、各救急隊が得た病院受け入れ体制情報を集約・可視化して共有する機能を提供することで、迅速な救急搬送を実現する。
サービスの性格上、公共的な役割があるため、サービスに必須となる基本機能を無料とした。サービスの維持は付加価値となる有償オプション機能の提供で賄い、広告や収得した情報の商用提供も行わない方針だ。
各救急隊が登録した報告内容に応じて色分けして医療機関を表示する。緑は通常状況、黄は医療提供の一部制限、赤は満床による受け入れ停止を表す。
対象地域・施設名・診療科目で検索でき、受け入れ状況を確認後、スマホで直接通話できる。
電話での病院受入れ状況を記録することで、サービスを利用している隊員と情報を共有。登録地域内の返答履歴を共有情報として、搬送先選定や集計に活用できる。
このサービスは、ウエブサービスの開発などを行うシースリーレーヴ(東京都港区)がノーコードで開発した。
これはすでに開発済みの機能部品を使用して構築する開発方法で、潜在的なバグが少なく、最初からスクラッチ開発するより障害が発生しにくい傾向がある。
また、既製部品の組み合わせのように開発を行えるため、短時間のリリースがしやすく、機能変更も比較的容易なことから、試行錯誤が必要な新規開発に向いている技術だという。
今回はノーコード開発サービスの中で、機能の豊富さとサービス提供実績から「Bubble」を採用した。