信州大学発ベンチャーのAssistMotion(アシストモーション、長野県上田市)は、お茶の水セルクリニック(東京都千代田区)と共同で、再生医療における歩行訓練ロボット「curara(クララ)」の効果を確認するための実証実験を2月1日から開始した。
クララはモーターの力で人に動作を働きかけて動きを助けるもので、一般的な歩行アシストロボットと異なり、利用者に歩行を教えるという特徴がある。
歳を取って関節の痛みを感じるようになるのは、関節が変形して軟骨がすり減ることが原因の一つとされている。
お茶の水セルクリニックでは患者のごくわずかな脂肪から幹細胞を抜き出して増殖させ、関節に戻すという治療を行っている。疾患を持つ関節に幹細胞を注入して身体の働きを増進させ、不足した軟骨の再生につなげている。
再生医療は人工関節を避け、変形を残したままの関節の動きを良くして痛みをなくすことを目的とした比較的新しい治療法だ。
今回の実験では、関節を動かすことで再生を促す再生医療と、関節の動きモーターの力を使って補助するクララがコラボレートすることで効果が期待できるかを検証する。
実験はお茶の水セルクリニックの患者数名を対象に、3カ月間実施することを予定している。