厚生労働省は8月28日、異物混入に関連して使用を見合わせたモデルナ社製新型コロナワクチンを接種した後に、30代の男性2人が死亡していたことを公表した。
2人はいずれも2回目の接種後発熱し、一度熱が下がったものの、その後死亡した。2人とも基礎疾患とアレルギー歴がなく、死因は調査中。
38歳の男性は7月18日に1回目、8月15日に2回目を接種した。16日に38.5℃の発熱があり、17日に解熱したが、18日に自宅で死亡しているのが確認された。
30歳の男性は7月18日に1回目、8月22日に2回目を接種した。23日に発熱し仕事を休んだ。24日に回復したので出勤し、帰宅後就寝。25日の朝、死亡しているところを発見された。
モデルナ社製のワクチンについては、異物の混入が複数の接種施設から報告されたため、混入があったロットと、同ロットと同じ時期に同じ設備で製造された2つのロットの合計3ロットの使用を8月25日に見合わせた。
死亡した2人が接種したのはその前で、異物混入の報告がない2つのロットのうちの1つだった。
ワクチン接種後に副反応が生じるのは一般的で、死亡とワクチン接種の関係は不明だが、副反応疑い報告制度の透明性向上のため、厚労省は公表することにした。
今後、同省では専門家によるワクチン接種との因果関係の評価や審議会での検討を行い、ワクチン接種の安全性を評価する。