中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は8月4日、厚生労働省が提案した、抗ウイルス薬「レムデシビル」を保険適用とすることを承認した。
レムデシビルは新型コロナウイルス感染症の治療薬として、5月に特例承認された。米ギリアド・サイエンシズ社が製造しており、これまで流通量が限られていたため、厚労省が買い上げて医療機関に無償で提供していた。
安定供給の見通しが立ったことから、同社が保険適用を申請した。新型コロナは指定感染症となっているので、保険適用となっても患者の自己負担は発生しない。買い上げ分の在庫があるため、その提供が終了後、保険適用品に切り替わっていくことになる。
レムデシビルは重症・中等症を対象とした点滴薬で、1瓶100mgの薬価は原価算定方式で6万3342円と算定された。成人の場合、通常、初日に200mg、2日目以降は100mgを1日1回投与する。総投与期間は10日までとなっている。