日常的に医療的ケアを必要とする子どもとその家族を支援するための「医療的ケア児支援法案」が6月8日、衆議院本会議で全会一致により可決された。
厚生労働省によると、新生児集中治療室(NICU)などに長期入院した後、人工呼吸器やたんの吸引などの医療的ケアが日常的に必要な子どもの数は、2万人を超えている。
このような医療的ケアの必要な子どもたちやその家族への支援は、医療や福祉、保健、子育て支援、教育などの多職種連携が不可欠だ。
法案では居住地域で支援に差が出ないよう、国や自治体、学校などの設置者は、医療的ケア児と家族の支援に取り組む責務があると明記した。
具体策として、学校や幼稚園、保育所の設置者に対し、保護者の付き添いがなくても、たんの吸引などが行えるよう看護師などを配置することや、家族からの相談に応じる支援センターを都道府県に設置することなどを求めている。
今後、法案は参議院に送られ、今国会で成立する見通しだ。