社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)介護給付費分科会は10月11日、厚労省が提示した介護報酬改定の実施時期を6月とする案について議論し、複数の委員が慎重な対応を求める意見を述べた。
2024年度診療報酬改定については、医療機関・薬局やベンダーなどの集中的な業務負担を平準化するため、6月1日から施行する案が中央社会保険医療協議会で了承されている。
介護報酬改定についても同様の提案が厚労省から示されたが、物価高騰の中で施行時期が2カ月遅れることにより、事業所の経営に大きな影響を与えることを懸念する意見があった。
また、介護報酬改定が6月になると、4月1日から始まる介護事業計画内に複数の介護報酬が設定されることになり、介護給付費の見込みや介護保険料の算定などにも影響を及ぼすことになることから、慎重な対応を求める考えも示された。
さらに、厚労省が提出した資料からは、施行時期を遅らせる必要性が感じられないとの意見もあった。