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第67回 高齢者を低栄養から救え🆕

第67回 高齢者を低栄養から救え🆕

 多摩立川保健所が主催した摂食嚥下機能支援のシンポジウムが1月に開催され、そこでの在宅訪問管理栄養士の発表が興味深い内容であった。
 
■要介護4・5の100%
 通所や居宅サービスを利用する高齢者(343人)を対象に、在宅要支援・要介護者の栄養状態を調査した(2022年度の老健事業)。その結果、要介護4・5の人は、「低栄養」と「低栄養のおそれあり」が100%だったのである。要支援1の人では53.5%、要支援2の人は50.0%と、要介護の以前からすでに半数の人が栄養の不十分な状態であった。
 
 高齢者は栄養が足りていないということではないか。そんな状況で、身体を動かしましょう、歩きましょう、と働きかけたところで、身体状態を維持できるはずはない。
 
 栄養が不十分になる背景には何があるのか。管理栄養士は考察する。「低栄養」「低栄養のおそれあり」の40%以上は、食事が「まったく楽しみでない」か「あまり楽しみでない」であった(2012年度の老健事業)。
 
 一方、高齢者の生きがいは、「孫など家族との団らんの時」「おいしいものを食べている時」「友人や知人と食事、雑談している時」「夫婦団らんの時」が上位に挙げられる(2021年度高齢社会白書)。
 
 家族・夫婦団らんは、一緒に食事することで得られるものだろうから、高齢者の生きがいは食にまつわるものが多いことになる。それなのに…

尿監視支援システムを医療向けに販売 OKI🆕

尿監視支援システムを医療向けに販売 OKI🆕

 OKIはウロバッグの尿量をデジタルで自動測定・記録できる尿監視支援システム「ウロミル」を医療機関向けに販売する。ICUなど尿量管理が必要な病院現場で尿量確認作業を自動化し、看護負担の軽減と記録の標準化を支援する。
 
 リアルタイムモニタリングと尿量変化を迅速に通知するアラート機能により患者状態の早期把握を可能にし、医療現場の安全性向上に貢献する。ベッド周辺の限られたスペースでも他の機器の妨げにならないコンパクトな設計と、直感的に使える操作性を両立した。
 
オープンのRPAツール「BizRobo!」と連携することで、電子カルテシステムなどへの尿量データの自動記録に対応し、手入力に伴う負担軽減と情報の正確性向上に寄与する。

高齢者虐待が過去最多を更新 介護保険部会🆕

高齢者虐待が過去最多を更新 介護保険部会🆕

 第134回社会保障審議会介護保険部会が3月9日に開かれ、第10期介護保険事業計画に向けた「基本指針」、高齢者虐待に関する調査結果などを議論した。冒頭では、新たな部会長に早稲田大学政治経済学術院の野口晴子教授が選出された。
 
 市区町村(保険者)は介護保険事業計画、都道府県は事業支援計画を策定する。第10期は2027~29年度で、国は26年12月ごろをめどに「基本指針」を告示する。
 
 部会では、第10期基本方針の検討にあたって考慮すべき項目が開示された。25年12月に部会が決定した「介護保険制度の見直しに関する意見」に盛り込まれた、中山間・人口減少地域における柔軟な対応、有料老人ホーム事業運営の透明性確保、介護人材確保と職場環境改善に向けた生産性向上、などが盛り込まれている。

iPS細胞使った再生医療2製品の製造販売を承認

iPS細胞使った再生医療2製品の製造販売を承認

 上野賢一郎厚生労働相は6日の閣議後の記者会見で、iPS細胞を使った2つの再生医療製品の製造販売を条件・期限付きで承認したことを発表した。iPS細胞製品が実用化されるのは世界で初めて。実際に治療に使われるのは夏以降になる見込みだ。...

第20回 生活支援サービスはまず既存資源に目を🆕

第20回 生活支援サービスはまず既存資源に目を🆕

 最近「生活支援体制の整備で民間企業を巻き込むにはどういうアプローチが有効か」という相談が増えています。
 
 2024年の地域支援事業実施要綱改正はひとつの転換点だったと思いますが、それ以上に訪問型サービス(ホームヘルプ)の減少や人材不足の深刻化が一層進み、それぞれの地域で目に見える問題となってきたことが大きいでしょう。
 
 人口減少・人手不足は介護業界に限定された問題ではなく、地域の生活インフラも同様で、スーパーマーケットが撤退したり公共交通が減便されたりしています。
 
 生活インフラの喪失で地域生活が不便になればなるほど、要支援・フレイル状態の高齢者にとっては家事援助や介護サービスの必要性が高まり、ただでさえ不足している専門職資源をより一層圧迫するという悪循環も生じています。
 
■専門職サービスの限界と民間企業の役割
 ここで押さえておきたいのは、要支援者や事業対象者に対して専門職によるサービス提供を続けることが現実的に不可能になっているという事実です。
 
 統計を見ても、全国の自治体で要支援者数は増加しているにもかかわらず、要支援者向けの訪問型サービス提供量は年々低下しています。これは、訪問型サービスの供給力が低下していることを示しています。
 
 生活支援体制整備事業が2015年に導入されて以来、自治体は住民主体の助け合い活動を推進したり有償ボランティアを養成したり、多様な主体による支援を進め、実効性ある取り組みも生まれました。
 
 しかし最近、高齢者や女性の就労率上昇などから住民主体の活動に積極的に参画してくれる住民の母集団は縮小しています。今後極大化する生活支援ニーズに応えるには、民間サービスの大規模な参入が必要な状況です。
 
 民間企業の参画の必要性は総合事業制度の導入(2015年)当初から認識されていたものの、これまで地域支援事業は住民主体の通いの場づくりが中心でした。また財政的な支援の枠組みも柔軟性を欠いたため、地域の中小企業を含めて民間企業が担い手となる発想はあまり広がりませんでした。
 
 2024年の地域支援事業実施要綱改正によって、民間サービスに対しても補助などを柔軟に行えるなどより多様なアプローチで体制整備を進められるようになりました。
 
そのため自治体からの相談も「どうすれば民間企業を巻き込めるか」という内容に変化しています。住民だけを主体とする考え方から…

いち早く若年性認知症の人の支援に着手 多様な相談にワンストップで対応〔東京都〕🆕

いち早く若年性認知症の人の支援に着手 多様な相談にワンストップで対応〔東京都〕🆕

 若年性認知症の人の数は認知症高齢者に比べはるかに少ないが、年齢的に働き盛りで家計の問題があったり、成人していない子どもがいたりするなど、支援する上での課題が高齢者に比べて多岐に渡る。東京都は他の自治体に先駆け、多様な相談内容にワンストップで対応する「若年性認知症総合支援センター」を設けて支援を行っている。
 
■12年に若年性認知症総合支援センターを設立
 東京都の65歳以上の認知症高齢者数は現在約54万人、一方、65歳未満の若年性認知症の人は約4000人と推計されている。このため、必然的に認知症高齢者への支援が先行していた。
 
 若年性の人の支援が強化されることになったのは、2007年からスタートした「東京都認知症対策推進会議」での議論を通じてである。同会議で認知症の人と家族の支援体制の構築が協議され、その中で高齢者同様、若年性の人と家族への支援の必要性も打ち出された。
 
 これを受け、都は、2008年に、上記の推進会議の下に「若年性認知症支援部会」を設置し、さらに議論を積み重ねた後、「若年性認知症支援モデル事業」を09年から3年間実施することとし、募集に応募した事業者の中から2事業者を選定した。
 
 その1つが、相談内容へのワンストップ対応支援などを提案した目黒区の「NPO法人いきいき福祉ネットワークセンター」である。事業を通じてモデルの有用性が示されたことから、都はこのモデルを採用した若年性認知症総合支援センターを12年に目黒区に設置し、同法人が事業を受託した。
 
 その後、16年には日野市に「東京都多摩若年性認知症総合支援センター」を設け、都内で介護・福祉事業を展開する社会福祉法人マザアスに事業を委託して2センター体制とし、こちらが多摩地域を、従来からある若年性認知症総合支援センターが23区を担当することになった。
 
■事業の4つの柱
 若年性認知症総合支援センターにはそれぞれ3人の「若年性認知症支援コーディネーター」がいる。目黒は受託法人の理事長で、自らも若年性認知症支援コーディネーターである駒井由起子さんがセンター長を務めている。事業は4本の柱から成り、これらは駒井さんがモデル事業に応募した際に提案した内容がそのまま引き継がれている。
 
 1つ目の柱はワンストップ相談窓口として相談支援とサービス調整を行うこと。相談支援は電話だけでなく、訪問・面談によりきめ細かく対応する。
 
 サービス調整では、医療機関や地域包括支援センター、市区町村の担当者、ケアマネジャー、介護保険事業所などと連絡を取り合い、情報提供を行うとともに、サービス利用に必要な手続きに関する助言や同行支援なども行う。その際、対象者の情報を記入した「若年性認知症支援連携シート」を使って情報を共有する。
 
 2つ目は、地域の相談支援機能の向上のため、区市町村の地域包括支援センターなどを対象に相談支援研修を行うこと。具体的には、基礎研修とフォローアップ研修をそれぞれ年1回実施しており、駒井センター長によると…

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