新生会が提供する高齢期の暮らし ①サンビレッジ宮路🆕

2024年 7月 17日

◆濃尾平野を一望する高台の一戸建て有料老人ホーム
 
 社会福祉法人新生会は本部のある岐阜県池田町のほか、岐阜市・瑞穂市・大垣市に10施設を展開している。いずれも設立の意図が明確な複合施設で、先進的な取り組みを行っている。その中から5カ所を紹介する。第1弾は日本初の一戸建て・住宅型有料老人ホームのある「サンビレッジ宮路」である。
 
■サンヒルズ ヴィラ・アンキーノ
 池田町、池田山中腹に設けられたサンビレッジ宮路は、一戸建て有料老人ホーム「サンヒルズ ヴィラ・アンキーノ」「デイサービスセンターちゃぼぼ」「グループホーム弥生」などで構成される。
 
 サンヒルズ ヴィラ・アンキーノは、介護が必要になっても自由で健康的な暮らしをするためにつくられた。豊かな自然の中で、元気なうちは別荘として余暇を過ごしたり、早めに住み替えて落ち着いた生活を楽しんだりできる。
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利用者のために走り続けて50年 岐阜・新生会グループの軌跡 下🆕

髙橋 繰り返しになりますが、新生会も新生メディカルも、スタッフの皆さんはとても優秀です。それぞれの施設をお訪ねするたびに、責任者の方々が仕事に誇りと責任をもっていると伝わってきます。新生メディカルのヘルパー(訪問介護「身体0」)さんたちのレベルも高いことが、この対談に先立つ記事で紹介されています。
 
 介護の職場では、人材不足や、人材が定着しにくい問題が指摘されています。人材育成についてはどう取り組んでおられますか。
 
石原 かつて新生メディカルで旧ヘルパー2級の研修をするとき、最初の何時間かは私がものの考え方をレクチャーしていました。それが研修のスタートで、テクニックは後回しです。考え方が大事。
 
■人を育てる組織
 
石原 現場に入れば、利用者を一対一で担当するのではなく、複数のヘルパーがチームを作って担当するシステムです。チームでケアすれば、だれか体調が悪くなったりしても交替できますから。
 
 そういうチームを利用者ごとに形成して、その1人をリーダーにします。別の利用者のチームでは別の人がリーダーになります。だから、あるチームでリーダーを務める人は…

利用者のために走り続けて50年 岐阜・新生会グループの軌跡 中🆕

■岐阜県内で多彩な事業を展開
 
髙橋 1986年に社会福祉法人サンビレッジ新生苑は「社会福祉法人新生会」と法人名を変更します。新生メディカルが在宅介護事業を始めたのが88年。まさに高齢化の進行に合わせて、新しい事業展開が始まったのですね。
 
 78年の厚生白書は老親と同居する家族を「福祉の含み資産」と形容しました。80年代に入るとそういった日本型福祉社会論も色あせていき、石原さんが前回おっしゃった、あるべき高齢者ケアへの模索が政策レベルでも始まります。89年に策定されたゴールドプラン(高齢者保健福祉推進十か年戦略)はその象徴です。
 
 新生会も新生メディカルも、この時代の動きと軌を一にして多彩な事業を展開していきますね。夢中になって創っていかれた感があります。
 
石原 そうでしたね、今思えば。毎年じっとしていませんでした。
 
髙橋 新生会の面白いところは、介護だけにとどまらない点です。介護サービスがコアではあるけれど、地域全体を大切に、絶えず働きかけてこられました。事業の幅は広く従業員数も多い。全国展開の法人にも引けを取らない規模といっても過言ではないのに、決して岐阜県外には出られません。
 
石原 繰り返しになりますが、日本とオーストラリアの高齢者ケアがかけ離れていて、そこをなんとかしたい一心でした。だから全国区になりたいなんて全然考えなくて。ただ、こういう事業は小さすぎると潰れちゃうから…

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利用者のために走り続けて50年 岐阜・新生会グループの軌跡 上🆕

■新生会と新生メディカルの始まり
 
髙橋 岐阜県の西濃地域を拠点とする社会福祉法人新生会(本部・岐阜県池田町)は、2021年に創立45周年を迎え、50周年も目前です。1976年(昭和51年)、前身である社会福祉法人サンビレッジ新生苑を設立し、特別養護老人ホーム「サンビレッジ新生苑」を創設したのが始まりです。
 
 新生会はおよそ50年にわたって福祉・介護事業を幅広く展開してこられました。始まりの事業であるサンビレッジ新生苑は、石原さんの父上である今村勲医師が手がけられたのですね。
 
石原 父は外科医で、戦前は名古屋市の病院に務めていました。戦火の拡大で池田町に疎開し、終戦後も名古屋に戻らず池田町に診療所を開いたのです。求められて往診によく出かけていました。初めのうちは結核患者が多かったそうです。
 
 診療所は規模を拡大し、1973年に新生病院となります。そのころ父は、誰もいない家に一人、おむつを当てられ寝かされている高齢者が増えていることに気づきます。
 
髙橋 その背景には、家族形態の変化や家族員の兼業化が進んだことがあります。家族による世話が難しくなり…

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新生会グループが提供する高齢期の暮らし ⑤サンビレッジ岐阜🆕

◆JR駅前の高層ビル3階は医療・介護・福祉フロア
 
 JR岐阜駅前にひときわ目を引く高層ビルがそびえる。再開発事業により2007年に開業した「岐阜シティ・タワー43」だ。
 
 このビルは地上43階、地下1階で、2階の歩行者用デッキで岐阜駅と直結する。1、2階がショッピングゾーン、4階にテレビ局が入り、6階から14階は岐阜県住宅供給公社が運営する108戸のサ高住「ラシュールメゾン岐阜」、15階から42階が分譲マンションである。
 
 サ高住とマンションの居住者が使うエレベーターはそれぞれ異なり、サ高住に行くには3階の専用エントランスにあるエレベーターを使う。
 
 3階はフロア全体が医療・介護・福祉ゾーンだ。「サンサンタウン」と称し、新生会と新生メディカルの事業所のほか…

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新生会グループが提供する高齢期の暮らし ④サンビレッジ新生苑/今村勲記念館(バラ棟)🆕

◆創業の理念は今も健在/措置時代に開設した自由契約特養
 
■サンビレッジ新生苑
 新生会の創設の地であり、本部のある池田町の「サンビレッジ新生苑」には、特別養護老人ホームやショートステイ、デイサービスなどがある。
 
 敷地のはずれを用水路が流れ、特養に面して四季折々の花が咲く広い庭が広がる。その一角には施設で亡くなった人の葬儀を行える「紫陽花ホール」がある。中庭の池では、アヒルが歩き回ったり泳いだりする姿を見ることができる。
 

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