KDDIとシャープ、日本総合研究所、やさしい手の4社は11月17日から12月18日まで、シャープのコミュニケーションロボット「RoBoHoN(ロボホン)」に対話AIシステム「MICSUS(ミクサス)」を搭載した対話AI搭載型ロボットを使い介護サービスの実証を行う。
やさしい手が運営している東京都内のサービス付き高齢者向け住宅と棟外利用者10人の自宅とサ高住の居室にロボットを設置する。
対話AIを活用したロボットにより、ケアマネジャーの業務である高齢者の健康状態確認のほか、雑談を通じた日常の関心情報の収集を行う。
具体的には、高齢者の普段の生活リズムに合わせ、ロボットの発話時刻をケアマネなどが事前に設定する。
指定時刻になるとロボットから高齢者へ話しかけ、健康状態のヒアリングやイベントの案内などを行う。発話時刻以外でも高齢者からロボットに呼びかけることで雑談できる。
実証で使用するシステムには、従来のMICSUSに「雑談機能」「対話履歴と対話要約の共有機能」「注意すべき回答があった際の警告機能」を追加した。
介護業務に必要な情報だけでなく、雑談を通じた高齢者の日常の関心など、情報収集量の増加を図る。
また、健康状態や日常の関心などを家族と共有することで、離れた場所で暮らしている家族と高齢者とのコミュニケーションを活性化する。
健康に関する注意すべき回答があった際は専用サイトで警告画面が出るため、不測の事態があっても迅速に対応できる。
4社は実証を通じてロボットによるケアマネなどの業務負荷軽減や高齢者と家族とのコミュニケーションの活性化への効果を検証し、介護人材不足の解決に貢献する方針だ。