スミス・アンド・ネフュー(東京都港区)は、7月に薬事承認を取得した膝手術支援ロボット「CORI(Core of Real Intelligence、販売名:CORI サージカルシステム)」=写真=を今月から販売する。
CORIは2012年から世界各国で使用されている「NAVIO ロボット支援手術システム」の次世代機として開発された。NAVIOのノウハウを踏襲しつつ、新しいタイプの骨切除用器械を導入することで、骨切除に要する時間と手術時間の短縮が期待できる。
また、CORI専用のハンドピースは骨切除の位置や量がシステムで制御され、新しい赤外線カメラの導入によって位置情報の認識スピードが向上することで、より安全・正確な手術が可能になる。
患者の膝の状態を手術中にシステムへ読み込ませることで、オーダーメイドな手術をサポート。両十字靭帯温存型人工膝関節置換術にも対応しており、患者の要望あるいは膝の状態に適した人工膝関節システムを選択でき、術後のQOLのさらなる向上も見込まれる。
現在、日本では年間9万例以上の人工膝関節置換術が行われており、この手術の原因で最も多い疾患が変形性膝関節症と言われている。厚生労働省によると、変形性膝関節症患者数は、国内で自覚症状を有する患者数が約1000万人、潜在的な患者数としては約3000万人と推定されているという。