日本調剤は仙台市が進める「ヘルステック推進事業」に参加する。同事業は仙台市が進めるヘルスケア領域の課題をITで解決することをテーマにした新しい取り組み。産学官の人材交流を通じて、IT人材の育成と新規事業創出の両輪で、継続的なイノベーションを創出する基盤の構築を目指す。
同事業では、仙台市内を中心とするIT企業のヘルスケア領域への参入促進に向け、今年度は「学童の塩分摂取」「特定健康診査・指導」「老々介護」「生活の習慣」「コロナ禍での介護現場への人の往来」の5つのテーマから協力企業を公募し、選定。フィリップス・ジャパンと東北大学病院が事業パートナーとなり、産学官が一体となってヘルスケア領域の課題解決と事業の活性化をサポートしている。
日本調剤は特定健康診査・指導分野に参加し、仙台市における特定健康診査後の特定保健指導に関する新たなイノベーション開発に取り組む。これまで、同社は電子薬手帳「お薬手帳プラス」を活用した服薬と健康状態の管理、薬局内に設置した「健康チェックステーション」での健康イベントなどを通じて、地域住民の健康維持・増進をサポートしてきた。今回、これらのリソースを活用しながら、産学官と連携してヘルスケア領域の課題に取り組んでいく。
仙台市では、高齢化や医療環境の変化に直面する中、革新的なサービスの創出を通じて持続可能な経済成長を実現するための取り組みの1つとして、ヘルステック推進事業を昨年度から実施している。