介護大手のニチイ学館は8月18日、同社の普通株式と新株予約権に対する公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。近く上場廃止となる。
同社は米投資ファンドのベインキャピタルと組み、5月から1株1500円で経営陣が参加しての買収(MOB)を開始した。これに対し、香港ファンドのリム・アドバイザーズが「MBO決定プロセスが不透明」だとして批判し、株価はTOB価格を上回って推移した。
その後、ニチイ学館はTOB期間を3度延長したたうえで、7月末に1株1670円に引き上げ、締め切りを8月17日とした。この価格引き上げと、約12%を持つアクティビストファンドのエフィシモ・キャピタル・マネージメントが応募を決定したことから、TOBが成立することになった。