プレカル(東京都渋谷区)は4月1日から、オンライン事務員による薬局の処方箋入力代行サービス「Precal(プレカル)」のβ版サービスの提供を開始した。
同サービスは薬局から処方箋データを送信すると、オンライン事務員が遠隔で入力業務を迅速に代行する仕組み。既存のOCRやQRコードの読み取りでは難しい、手書き処方箋などの入力にも対応できる。
特徴は複雑な処方箋フォーマットに対応できるうえ、薬剤師の監修のもと2万病院分の処方箋テンプレートを用意し、薬局ごとのカスタマイズが可能なこと。また、薬局ごとに異なるコード体系にも柔軟に対応する。
同社によると、入力作業は本来、事務員の業務だが、ドラッグストアでは薬剤師が担当する場合が多く、本来の薬剤師業務を圧迫している。
処方箋の発行枚数は年間8億4千万枚に上り、薬局の業務フローの中で、入力作業が大きな割合を占めている。処方箋入力は薬剤師の専門知識が必要な業務で、作業時間は1店舗あたり1日に約4時間にも及ぶ。
さらに、処方箋は入力項目が多く、病院によってその型式がバラバラであったり、記入ルールも複雑で、薬局ごとにコード体系に違いがあったりする。そこで、同社ではさまざまなフォーマットとコード体系に対し、柔軟に対応できる処方箋入力代行サービスを開発した。
同社では、新型コロナウィルスの影響で疲弊している薬局スタッフへの支援が期待できるとしている。