文京区内で「こども宅食」を行っているこども宅食コンソーシアム(https://kodomo-takushoku.jp/)は4月3日、ふるさと納税によるクラウドファンディングを開始した。4980万円を目標に、来年3月31日まで募集する。
こども宅食は生活困窮世帯の子育て家庭に2カ月に1回、食品などを直接配送し、必要な支援につなげる官民協働の取り組み。2017年10月に同区が全国に先駆けて開始した。ふるさと納税による寄付を原資に、返礼品は用意せず、全額を事業運営に充てる。自治体・NPOなどがコンソーシアムを形成して事業を展開する。
同区では認定NPO法人フローレンス、一般社団法人RCF、NPO法人キッズドア、NPO法人日本ファンドレイジング協会、一般社団法人村上財団、西濃運輸(ココネット)、文京区で構成。現在、区内の就学援助世帯など600世帯を超える家庭が利用している。
配送する食品の多くは、企業の寄付によるコメ・パスタなどの常温保存できる食品、合わせ調味料、飲料、菓子など。追加の食料購入費や、配送などの宅配準備費、人件費、寄付を集める広告宣伝費など事業の運営資金は、ふるさと納税を使って集める。
提供するのは食品だけでなく、寄付企業の協力により、文房具やシャンプー、化粧品、絆創膏などの日用品、スポーツ観戦、博物館のチケットなどの体験機会といった、食品配送に限らない取り組みも行っている。
さらに、3月の新型コロナウイルスによる一斉休校時には、利用家庭を応援するため、子どもたちが簡単に食事の用意ができる食品をそろえた臨時便の配送を行った。