東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座(山中崇特任教授)では、「在宅医療DXイノベーションプロジェクト」として、各種医療サービス・生活サービスについての研究プロジェクトを立ち上げた。
国の政策により、診療報酬・介護報酬に後押しされたサービスが増加しているが、サービス同士が有機的に活用されているとは言えない。そこで、有機的なネットワークとして、これらのサービスの提供に関する研究を実施するプロジェクトを実施することにした。
同プロジェクトでは、地域の関係者と医療機関・薬局・訪問看護・関係事業者がオンラインでつながることで、より有機的なネットワークが機能する状況を検証するため、医療デジタルプラットフォーム(MDP)の構築と有効性の検証を行う。
具体的には、MDPを全国の医療機関に提供し、そのホームページに地域連携機能と広域連携を埋め込み、拡張していく。外来診療・訪問診療・オンライン診療で必要となる各民間サービスとの連携による診療情報の取得も行う。
これにより、医療へのアクセスが困難な人に対する医療・ケアの提供体制の構築、広域な地域連携の実現、情報通信・ロボット介護・在宅でのバイタルデータの取得などの先進技術の社会実装が期待される。また、在宅医療における「標準化」と「個別化」の実現を研究成果によって目指していく。
なお、8月9日(金)午後2時から4時、東大医学部附属病院南研究棟鉄門臨床講堂で、医療関連産業・医療DXサービス・生活関連産業・訪問看護・介護関係者向けに、講座とプロジェクトの目的や内容に関する説明会を開催する。
参加希望者は、https://forms.gle/mTNfudcBn7uvoEDX6のURLから申し込む。