訪看STに排泄に関する小型診断装置を導入

2024年 6月 10日

 ツクイは訪問看護ステーション44事業所すべてに、富士フイルム製のAI診断支援ソフト搭載のワイヤレス超音波画像診断装置を導入した。

 利用者の健康状態を「可視化」し、利用者1人ひとりにエビデンスに基づいた最適な看護ケアを実施することで、自立支援・重度化防止など地域医療・介護の質の向上を図る。

 同装置はポケットサイズで持ち運びやすく、在宅医療の現場で需要の高い、高齢者の排泄ケアに関する2つの機能-AI技術を活用して開発された「膀胱尿量自動計測機能」と直腸内の便有無の判別をアシストする「直腸観察ガイドPlus機能」-が搭載されている。

 利用者のQOL向上のためには、嚥下機能、排便・排尿機能、睡眠といった生命の維持に必要な機能の維持・改善に早期に取り組むことが重要だ。

 しかし、認知症の高齢者など、自ら症状を伝えることが難しい利用者については、適切な治療やケアが十分に提供できていないケースがある。

 そこで、ツクイは簡便性・非侵襲性・リアルタイム性に優れた携帯型のエコーをすべての訪問看護ステーションに導入し、利用者の健康状態を可視化することにした。

 利用者の体に負担をかけずに直腸や膀胱の状態を的確に判断し、排便・排尿機能の維持・改善に早期に取り組むことで、「その人らしい生活」を支援する看護・介護を実現する。

 また「ツクイ在宅看護研修センター」で同社の訪問看護スタッフが、一般社団法人次世代看護教育研究所のエコー研修プログラムを受講する予定。

 同社内にノウハウを蓄積することで、今後、同業他社の訪問看護ステーションや一般の看護師にも研修プログラムを提供し、在宅医療の発展に貢献することを目指す。

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