住友ベークライトグループのSBカワスミは、交換用胃瘻カテーテル「イディアルボタンZERO」を開発し、6月30日からオリンパスマーケティングを通じて全国の医療機関に販売する。
胃瘻カテーテルは胃瘻に付けたままにして胃に直接栄養剤などを投与するチューブで、定期的な交換が必要となる。
交換用胃瘻カテーテルにはバンパー型とバルーン型の2種類がある。バンパー型はカテーテルが抜けにくく交換までの期間が長い一方、交換時に多少の痛みが伴うため、患者だけでなく医療従事者もストレスに感じることがある。
イディアルボタンZEROはバンパー型で、シリコーンゴム製の薄膜と形状記憶ワイヤーのリングによるバンパー、ゼラチン製のカプセルで構成されている。
意図せず抜けるのを防ぐため、カテーテル先端のバンパーは挿入する穴より大きくなっているが、新製品はバンパーをカプセル内に収納することで、スムーズに挿入できるようにした。
挿入後、カプセルは外れ、バンパーが開いてカテーテルを固定させる。カプセルは胃の中で自然に溶ける。
交換の際は形状記憶ワイヤーを先に抜くことで、バンパーにはシリコンの膜だけが残る。この膜は折りたたまれた状態で回収するため、患者の苦痛と医療従事者のストレス軽減に寄与する。