エス・エム・エスが全国の看護師1万9335人を対象に実施した「看護師の働き方に関する意識調査」によると、転職先の候補としては、全年齢で病院・介護施設・クリニックが上位となった。
年齢層別の集計では21歳から50歳までは病院、51歳からは介護施設が最多となった。21歳から30歳までは一般企業や美容クリニックが転職先候補として上位に上がっている。
求職者にとっては転職先の選択肢が広がり、活躍の機会が増えている一方、事業者にとっては採用難易度が上がっていることがうかがえ、職場環境や処遇の改善などの対策を講じる必要性がさらに高まったと考えられる。
現在の就業先に対して、半数以上(59.2%)が満足しているという結果となり、昨年の調査(61.0%)に比べ微減した。
満足を感じる点の上位は「同僚との関係(80.2%)」「患者との関係(79.5%)」「休日・休暇の希望考慮(73.1%)」。不満足を感じる点の上位は「適切な人員配置(69.4%)」「指導方法のバラつき(65.9%)」「企業・施設の方針(64.3%)」だった。
入職時のサポートに関する質問では、3人に1人が不十分だと感じており、約6割が「業務マニュアルが整備されていたほうがよかった」と回答。入職時のサポートについて課題があることが浮き彫りになった。
エス・エム・エスは看護師・助産師・保健師向け人材紹介「ナース人材バンク」や、看護師・看護学生向けコミュニティ「ナース専科」を提供しており、昨年に続きこの調査を実施した。