つくば市で高度救急搬送システムの実証実験

2022年 12月 27日

 東京大学発医療系ベンチャーのTXP Medical(東京都千代⽥区)は、スーパーシティの取り組みとして、つくば市で救急医療の質向上のための高度救急搬送システムを構築し、救急現場での実証実験を開始した。

 同社が全国の⾃治体に提供している「救急医療情報システムNSER mobile」を使い、つくば市消防本部とつくば市内の救急告示病院などとデータ連携を推進する。7月に採択され、11月からシステムを稼働し、12月12日時点で884件の救急搬送に寄与している。

 NSER mobile は⾳声コマンドや画像OCRにより、短時間に救急患者の情報を⼊⼒できる救急隊向けのモバイルアプリ。救急患者情報のクラウド即時連携により、救急隊と病院間の情報連携をスムーズにして地域の救急搬送を⽀援する。

 今回の実証実験は、スーパーシティで民間事業者や学術機関などが提供する、先端的サービスの開発・構築・実装に向けた実証調査事業の1つとして実施されるもの。

 患者の搬送前から予後までの全データのデジタル化とAI解析による救急診療の統合データベースの構築により、患者状態に応じた迅速・的確な搬送先選定と救急医療の質向上を目指す。

 NSER mobileは2020年12⽉のリリース以降、すでに全国12地域の消防本部で実運⽤が開始されており、12月23日現在、⽉間8725件以上の救急搬送に利⽤されている。

 システム導⼊により救急現場での情報記録・コミュニケーションがデジタル化され、救急搬送と書類作業の時間短縮が可能となる。

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 座席のシートベルトを着用した状態で、上半身を座席に固定する。特に、身体が不自由な人や病気・ケガなどの理由により座位を保つことが困難で、補助が必要な人を対象としている。
 
 「ベストタイプ」と「ベルトタイプ」の2種類あり、体の状態に合わせて利用する。ベストタイプはベストのように着用し、前面(胸側)にあるバックルを締める。ベルトを座席の後ろで交差させた後、前面で面ファスナーを留める。腕を通すことが難しい場合には、左右別々にして、片方ずつ着用することもできる。

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