地域に開かれた福祉施設の建設へ3事業を助成

2023年 3月 16日

 

 日本財団が実施した「第2回日本財団みらいの福祉施設建築プロジェクト」で3事業への助成が決定した。

 同プロジェクトはデザインやクリエイティブの力で、福祉施設を地域に開かれた魅力ある場所とするもの。

 応募した292事業の中から北九州市の「希望のまちプロジェクト」、鹿児島県屋久島町の「屋久島 おじゃんせウェルネスセンター、大分市の「制度のはざまにいる子どものケアとご近所さんの顔がみえる拠点づくり えんえん」が選ばれた。

 希望のまちプロジェクトは特定非営利活動法人抱撲が実施主体、手塚建築研究所が設計したもので、暴力団事務所があり、怖いと言われていた場所を「希望のまち」として再創造するもの。

 制度や属性を超えて人が出会う、全世代のごちゃまぜの空間を提供し、家族の本質である何気ない日常の共有、赤の他人が看取や葬儀まで担う場の提供を通じ、家族機能の社会化を図る点が評価された。

 屋久島 おじゃんせウェルネスセンターは医療法人観音会が実施、屋久島ウェルネスセンターPJ-設計共同体が設計した。

 福祉・介護・医療の資源が乏しい屋久島南部で、高齢者や障害者が健康で豊かな暮らしを続けられるための健康拠点を構築する。

 高齢者の健康寿命延伸のためのリハビリテーション施設、障害者の個々の才能を活かしたカフェや食堂、物販からなる「よかたん交流館」、屋久島南部唯一となる歯科診療所、島内外・世代間交流を促進するコーディネーションセンターを一体で提供する。

 制度のはざまにいる子どものケアとご近所さんの顔がみえる拠点づくり えんえんは、社会福祉法人大分県福祉会が実施主体となり、矢橋徹建築設計事務所が設計した。

 保育園と公園との間に、一時預かり保育や病後児・医療的ケアの必要な子どもの保育が可能な施設を新設する。

 保育室の他に、子育て広場、カフェ、ミニライブラリー、多目的スペース等を備え、地域に開かれた複合施設とすることで、子どもたちだけでなく地域における人々の繋がりを創出し、社会的孤立を減らすという計画だ。

このカテゴリーの最新の記事

このカテゴリはメンバーだけが閲覧できます。このカテゴリを表示するには、年会費(年間購読料) もしくは 月会費(月間購読料)を購入してサインアップしてください。

在宅向け介護用ベッド新製品発売 パラマウント🆕

 パラマウントベッドは在宅向け介護用ベッドの新製品「楽匠Fit(フィット)」シリーズを8月末に発売する。  2020年8月に発売され、累計販売台数23万台を超える主力製品「楽匠プラス」シリーズの後継機種で、在宅の療養環境の質をさらに高めることを目的に開発した。  製品には再生された樹脂材を含有した樹脂ボードを採用。広域認定制度を活用して回収した同社製の使用済み樹脂ボードを、新たな樹脂ボードへと再生する「水平リサイクル」によって実現したもので、水平リサイクル部品を採用したベッドとしては、日本初となる。...

「折り畳み式洗浄機能付き簡易トイレ」を開発🆕

 自動車・二輪車の販売、キャンピングカー事業などを展開するTCL(名古屋市)は、アウトドアだけでなく、介護や災害時の備蓄にも最適な「折り畳み式簡易トイレ(仮称)」を開発した。  パイプ椅子のように折り畳めて、コンパクトに保管・使用できる。「おしり洗浄機能」を搭載しているため、これまでの簡易トイレで実現が難しかった「簡易性」と「快適性」を両立させた。  洗浄機能は通常電源(AC100V)以外にモバイルバッテリーでも作動し、屋外など電源が確保しにくい環境でも使える。また、ペットボトルに入れたお湯を使えば温水で洗浄できる。...

神奈川県の介護ロボット事業に参画 善光総研🆕

 善光総合研究所は神奈川県が実施する「令和7年度 介護ロボット実用化促進事業」に参画する。  「さがみロボット産業特区」の取り組みの一環として、介護事業所における介護ロボットなどの導入効果を検証し、その結果を分析・公表することで、介護現場へのロボット導入の促進を図る。  県内の介護事業所を対象に、生産性の向上や被介護者のQOL向上に関する課題を広く募集し、それぞれの課題に適した介護ロボットを導入することで、具体的な効果や課題解決への貢献度を検証する。...

介護タクシー予約アプリが事業者会と協業

 IT FORCE(東京都中央区)が提供する介護タクシー予約アプリ「よぶぞー」が、全日本介護タクシー事業者会(大阪市中央区)の賛助会員になり、協業を開始する。
 
 介護タクシーの予約の際に、同団体の加盟事業者を判別しやすくすることで、優良事業者を選定し、利用者満足度の向上や事業者の業務効率化、競争力強化につなげる。
 
 よぶぞーは介護タクシーに特化した配車予約のためのマッチングアプリ。介護タクシーを簡単に利用できることで、高齢者や要介護者などの移動困難な人に手軽な移動手段の確保を提供し、社会活動への参加を促す。

車いす用クッション「MOLA」に薄型 タカノ

 タカノは車いす用クッション「タカノクッションMOLA(モーラ)」に、やせ型の人や足こぎをする人などに適した薄型のスリムタイプを追加した。
 
 新製品は独自のサイドマウンテン形状が尾骨部や坐骨結節部の圧力を分散し、広い面で支えることにより安定した座位保持を実現している。
 
 クッション裏面に施された10個のスリット加工によって大腿部裏への圧迫感を軽減。座位時から15分後の圧力分散でも、一般的な薄型クッションよりも優れた除圧効果を確認した。

1週間無料でお試し購読ができます  詳しくはここをクリック

新着記事は1カ月無料で公開

有料記事は990円(税込)で1カ月読み放題

*1年間は1万1000円(同)

〈新着情報〉〈政策・審議会・統計〉〈業界の動き〉は無料

【アーカイブ】テーマ特集/対談・インタビュー

コラム一覧

【アーカイブ】現場ルポ/医療介護ビジネス新時代

アクセスランキング(8月4-10日)

  • 1位
  • 2位
  • 3位 90% 90%
メディカ出版 医療と介護Next バックナンバーのご案内

公式SNS