東京都医師会とエンブレースは、同社が提供する医療介護連携SNS「メディカルケアステーション(MCS)」を活用し、都内の認知症サポート医に向けた情報発信や相談・意見交換ができる非公開グループ「とうきょう認知症サポート医ネットワーク」を開設した。
認知症サポート医に向けた情報発信を行うとともに、臨床上の悩みや課題の相談、意見交換などができる場を提供し、都としての認知症サポート医のあり方の議論を深め、地域での実践と一層の貢献につなげることを目指す。
認知症サポート医養成研修を修了し、都内で医療活動を行っている医師は誰でも参加できる。医療者介護専用のMCSを使用しているため、実名で安心して情報交換が行える。都の認知症ポータルサイト「とうきょう認知症ナビ」とも連携した情報発信を行う。
高齢者の約4人に1人が認知症、あるいはその予備軍といわれる中、認知症の人を支える地域の医療支援体制の充実が求められている。
認知症サポート医とは、認知症の診療に習熟し、かかりつけ医などへの助言と支援を行い、専門医療機関や地域包括支援センターなどとの連携の推進役となる医師のこと。都では地域で認知症の人を支える医療支援体制の充実を図るため、長寿医療研究センターに委託して「認知症サポート医養成研修」を行っている。
都内の認知症サポート医は2月末現在、1431人と順調に増加している一方、認知症サポート医の役割の実践については先行事例が少なく、各地域・各医師が日々試行錯誤を行っていることから、今回、とうきょう認知症サポート医ネットワークを開設することにした。
なお、MCSは病院やクリニック、薬局、介護施設などで働く医療介護従事者の多職種連携や患者・家族とのコミュニケーションツールとして、全国13万人以上の医療介護従事者が利用している。