英製薬大手アストラゼネカは9月9日、オックスフォード大学と開発を進めている新型コロナウイルスワクチンAZD1222の、すべての臨床試験におけるワクチン接種を自主的に中断したと発表した。日本法人は4日に日本国内での第I/II相臨床試験を開始したと発表していた。
今回の一時的中断は、英国の第Ⅲ相試験で発生した原因不明の病状を呈する1症例の安全性データを第三者委員会により審査するため。外電によると、この病状は脊髄の炎症を起こす神経障害である横断性脊髄炎だと、パスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)が投資家に対して説明したという。
試験の再開時期について、ソリオCEOは「第三者委員会の判断に従う」とし、これにより「最も早い機会に提供するべく作業を継続することが可能になる」と述べている。