パラマウントベッドは介護施設向けに販売してきた見守り支援システム「眠りCONNECT」に、新たに在宅療養環境でも利用できるラインアップを追加した。これにより、Wi-Fi環境が整っていない介護施設や自宅などでも使えるようになった。
眠りCONNECTは、体動センサーの「眠りSCAN」を中核とした、利用者の睡眠状態などを遠隔で確認できるシステム。2023年10月から介護施設を中心に提供を開始し、契約介護施設数は25年3月時点で600施設以上に拡大している。
従来は、眠りSCANで測定した情報がWi-Fi通信で施設内のローカルサーバーに集約される仕組みだったため、利用は施設内に限られていた。
新サービスでは、携帯電話と同様にSIMカードを内蔵した「モバイルデータ通信ユニット」と眠りSCANを接続するだけで通信が可能となる。取得した情報はクラウドサーバーに集約されるので、外出先でも専用アプリ「Viewer」を通じて情報の確認や各種設定が容易に行える。
機能面では、従来通り眠りSCANを利用者のマットレスや布団の下に設置するだけで、睡眠状態や心拍数、呼吸数などをリアルタイムモニター画面で確認できる。
眠りCONNECTは覚醒や起き上がり、離床などの利用者の現在の状態を色と形で識別する。状態変化や心拍数・呼吸数があらかじめ設定した閾値を一定時間超えた場合、端末に通知する。利用者ごとに状態変化からの経過時間も表示でき、利用者状況に合わせた適時適切なケアサービスの提供につながる。
また、睡眠や覚醒、離床情報だけでなく、在床時の呼吸数・心拍数も継続的に確認でき、この日誌データを分析することで、利用者ごとのケア改善や効果検証にも活用できる。
さらに、利用者の呼吸日誌・心拍日誌のデータをクラウドサーバーでAIが毎日自動分析し、前夜の日誌データが普段のデータから変化している場合、リアルタイムモニター画面で通知する機能もある。