重度訪問介護の提供事業者による任意団体「全国障害者地域生活支援事業者連絡会(ぜんちれん)」がこのほど設立記念総会を開催。国会議員や地方議員、厚生労働省障害福祉課長、医師系団体の関係者、企業・団体のリーダー、記者、重度訪問介護事業の経営者など、オンライン参加を含め250人以上が参加した。
重度訪問介護は利用者の自宅という閉じた環境でケアを行うという特性上、高い専門性や規範が求められる。しかし、最近は制度の趣旨から逸脱し、営利追求を目的とした事業所が一定数存在している。
このような状態が見過ごされれば、業界全体の信頼にも影響を与えかねないことから、志ある事業者同士がつながり、正しい制度や事業者のあり方について考え、社会に発信していくために連絡会を立ち上げた。
今後は、役員や中心メンバーによる定期的なミーティングを通じて取り組むべき課題を整理し、厚労省や自治体との意見交換の場を設けていく予定。
さらに、参加団体の意識啓発や健全な経営のためのガイドラインの策定、各地域での事業者間のネットワークづくりや交流会の開催、業界全体の運営やサービスの質の向上を目的とした研修会や勉強会の実施、利用者支援で単独の事業者では対応が難しい場合などの相互協力体制の構築などに取り組んでいく。
連絡会には7月29日時点で19都道府県・37事業者が加盟している。