ジョリーグッド(東京都中央区)は大塚製薬との共同事業である「FACEDUO(フェイスデュオ)」のVRトレーニングプログラム「認知症ケア支援VR」の販売を開始した。
認知症ケア支援VRは認知症の人の家族や介護職員をはじめとする介護者が、認知症の人の気持ちや行動の背景を知り、具体的な対応を学ぶための専門医監修のプログラム。
介護者が自身の普段の対応や行動を、VRを通じて認知症の人の主観で体験することで、行動の背景や気持ちを理解することに役立ち、接し方の工夫などを学ぶことができる。
実践的に学べるよう、実写VR技術によるリアル感と3Dグラフィックスを活用した仮想空間を組み合わせた。これにより、学びやすさとわかりやすさ、継続して受講しやすい要素を加えている。
プラグラムは大きく3つのテーマで構成されている。①介護者が戸惑った場面を家族目線で体験し、場面を振り返りながら認知症の症状について理解を深める。
②介護者が認知症の人と接する中で難しいと感じる場面を、「きっかけ→気持ち・行動→対応」の流れで分析。きっかけを変えることや、気持ちを理解した対応へのアドバイスを提供する。
③リラックスできるVR空間で呼吸法を使い、介護者が体と心をリラックスさせる体験を通じてストレス軽減を図る。
認知症ケア支援VRの体験は(1)認知症の方の行動の背景を、体験を通じて理解し、(2)シミュレーションを通じて具体的な対応を学び、(3)認知症の人の視点に立つことで共感に基づいたケアが提供できるようになるといった3つの視点から、「新しい認知症観」の理解に繋がることが期待できると考えられる。
また、VRの進行役と医師がトレーニングを進めるため、認知症介護者を教育する支援者の負担の軽減にもつながる。