顔認証による介護施設での誤薬防止システム開発

2024年 6月 29日

 理経(東京都新宿区)は顔認証を利用した開発技術を応用し、タカゾノ(大阪府門真市)製の分包機と連携した、介護施設などを対象とした誤薬防止システム「メディアシ」を開発した。

 また、メディアシを使ったサービスの販売を促進するため、タカゾノと代理店契約を締結。理経はメディアシを構成するアプリケーションの開発・導入・保守など、タカゾノは介護施設などに対するサービスの提案・契約窓口業務などを担当する。

 介護施設では介護職が服薬介助をする際、一般的には人の手でダブルチェックを行っているが、メディアシを使うことにより、入居者と処方薬の一致を確認するこの煩雑な作業を、顔認証を利用したアプリケーション上で容易に行うことができる。

 「入居者のID」「処方薬の用法」「薬情報」などの情報を、あらかじめQRコード化して分包紙に印字。介護職(顔)、分包紙(QRコード)、入居者(顔)の認証だけでチェックが完了する。顔認証にはスマートフォンやタブレット端末などのカメラ機能を使う。

 顔とQRコードをつかって認証することで、思い込みなどによる入居者の取り違いを防止する。服薬介助動作をアプリケーションから確認・出力でき、介護記録への転記や他の介護ソリューションとのデータ連携も可能だ。

 分包時に用いるデータベースと自動連携することで、服薬するタイミングが合っているかどうかも照合できる。今後は特養や介護付有料老人ホーム、老健、介護障害者施設などの介護施設を対象に拡販を図っていく。

 タカゾノは医療・薬科機器メーカーで、分包機を主力製品としている。一方、IT・エレクトロニクス業界のソリューションベンダーとして、システムからネットワーク、VR/ARコンテンツなど、さまざまなソリューションを提供している。

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