トイファクトリー(岐阜県可児市)は、水や化学薬品を使わず衛生的に排泄物を処理できるトイレ「clesana(クレサナ)」について、100Vコンセントで使えるポータブルキットを開発した。
クレサナトイレ本体を土台となるベースボードに設置し、コントロールパネルを一体化させた。室内だけでなく、ポータブル電源とともに使用することで、移動事務所や屋外簡易トイレ、介護施設、災害対策などさまざまな用途で活用できるようになった。
トイファクトリーはハイエースベースのキャンピングカー製造台数で国内首位、クレサナトイレはスイスのクレサナが製造しており、トイファクトリーは日本総代理店契約を締結している。
能登半島地震の被災地にもクレサナトイレを設置したトイレカーを派遣し、断水が続く環境でも衛生的に使用できることを示した。
クレサナトイレは本体内部にセットされたロール状のフィルムライナー(密閉式パック)が使用ごとに自動密閉される。高品質なフィルムパックで完全に密閉されるので、長期旅の車内でも臭いが気にならない。
子どもや高齢者でも直感的に操作ができる分かりやすいボタンディスプレイとなっており、処理後のパックは家庭ゴミとして処分できる(各自治体の分別ルールに従って処分する)。
一般的なポータブルトイレに多い箱型形状と異なり、日常の水洗トイレに近いデザインも特徴だ。
また、トイファクトリーが自治体や企業・団体向け車両として提案する平時活用と有事機能を発揮するハイエースベースのマルチパースモビリティ「MARU MOBI(マルモビ)」でも、クレサナを設置した個室トイレルームが使えるようにした。