藤田医科大学・川崎重工業・SEQSENSEは、川崎重工とSEQSENSEで共同開発した屋内配送向けサービスロボットを使った配送業務自動化の実証実験を、8月8、9日に藤田医科大病院で実施した。
実証実験は昨年10月のフェーズ1、今年2月のフェーズ2に続き3回目となる。12月に最終の実証実験を行い、今年度内の藤田医科大学病院でのロボット導入を目指す。
医療従事者の負担軽減・業務効率化が目的。今回の実証実験では、スタッフステーションから検査室までの検体搬送業務に必要な機能や現場での運用方法について検証した。
患者や医療機器など多くの人やものが行き交う病院環境下で、ロボットはよりスリムで多くの荷物を積めるようにするなど、これまでの実証実験で抽出されたニーズを反映した設計とした。
また、さまざまな建物に警備ロボットを提供しているSEQSENSE独自開発の3D LiDARシステムと自律走行制御技術を機体に導入することで、広範な空間認識とこれに伴う障害物などの検知能力を向上し、世界最高峰の自律走行性能を実現した。
フェーズ3で病院環境下での安全走行・使い勝手などの最終的な課題を洗い出し、12月以降の実証実験では、エレベーター・セキュリティドアなどのインフラとの連携を含んだ本格導入に向けた開発を進めていく。
今後、実証実験で3者がそれぞれの知見を活用することにより、医療現場での労働力不足の解消や医療従事者の負担軽減に寄与し、より質の高い医療を提供できる環境の整備に向けた取り組みを進める。