再生医療関連事業のセルソースとオムロンヘルスケアは、変形性膝関節症などの膝の痛みを抱えている患者が家庭で行う運動療法と「オムロンひざ電気治療バンド」の活用拡大に向けた協業契約を3月に締結したと発表した。
2023年3月末までに、セルソースが提携する医療機関のうち100施設で、家庭での運動療法に向けひざ電気治療バンドの導入を目指す。
膝痛の主な原因である変形性膝関節症は中高齢者に多い疾患で、日本における潜在患者数は約2530万人、痛みを自覚している患者数は約800万人とも言われている。
変形性膝関節症の初期治療では、運動療法による筋力アップや適正体重への減量が重要だが、疼痛を理由に十分な運動療法を行えないケースもある。
セルソースは変形性膝関節症などの治療に用いられているPFC-FDの調製方法の特許を保有。これを局所に投与することで、疼痛軽減や機能回復などの効果が期待される。
一方、オムロンヘルスケアは電気刺激の技術を活かし、歩行時などの膝の痛みを和らげるひざ電気治療バンドを上市しており、膝に痛みをかかえる患者が運動習慣を持つことをサポートしている。
PFC-FDを使った治療と膝周辺の筋肉を鍛える運動療法で関節への負荷を減らすことで、QOLの改善へとつなげることを目指す。