社会福祉法人新生会は本部のある岐阜県池田町のほか、岐阜市・瑞穂市・大垣市に10施設を展開している。いずれも設立の意図が明確な複合施設で、先進的な取り組みを行っている。その中から5カ所を紹介する。第1弾は日本初の一戸建て・住宅型有料老人ホームのある「サンビレッジ宮路」である。
■サンヒルズ ヴィラ・アンキーノ
池田町、池田山中腹に設けられたサンビレッジ宮路は、一戸建て有料老人ホーム「サンヒルズ ヴィラ・アンキーノ」「デイサービスセンターちゃぼぼ」「グループホーム弥生」などで構成される。
サンヒルズ ヴィラ・アンキーノは、介護が必要になっても自由で健康的な暮らしをするためにつくられた。豊かな自然の中で、元気なうちは別荘として余暇を過ごしたり、早めに住み替えて落ち着いた生活を楽しんだりできる。
要介護状態になれば、訪問診療・訪問看護・訪問介護や併設のデイサービスを利用して暮らしを維持する。
認知症が進めば、グループホームに移り住むこともできる。単身用と夫婦用があり、自分のライフスタイルに合わせ、32㎡のシングル、45㎡のセミダブル、56㎡のダブルの中から選べる。
室内にはエアコンや床暖房、浴室、シャワートイレ、IHキッチンなど、日々の暮らしに必要な設備が備え付けられているほか、ナースコールと夜間定時の2回の見回りにより、安全も確保されている。
居室からは濃尾平野を一望でき、共用スペースに集会所・読書コーナー・喫茶室、屋外には小さな畑もある。敷地内には花が咲き、職員が育てている果物や野菜は自由に採れる。
周辺には梅林や茶畑、温泉のほか、渓流沿いに桜並木がある町営の大津谷公園もある。シャトルバスで買い物や散策に出かけることも可能だ。
各戸は独立しているものの、ウッドデッキで連結されているので、隣の家と気軽に行き来できる。
■デイサービスセンターちゃぼぼ
併設のデイサービスは、同じ池田町内にある「リハビリセンター白鳥」「サンビレッジ新生苑」のデイに比べると、比較的要介護度が低い人の利用を想定したプログラムが組まれている。
サンビレッジ宮路の廣瀬京子施設長は「手工芸やリハビリをしたり、梅林で自ら収穫した梅を使った梅酒や梅干しづくりを行ったり…