このように医療提供体制の改革、少なくとも病院医療改革の実現は当事者である医療関係者に委ねられたのである。日経のコラム子がいうように「医療提供体制の強化のための手が打たれてこなかった」というわけではないのだ。その「推進を阻んできた構造」があるとすれば、当事者である医療界自身なのである。
2017年6月に閣議決定された「骨太方針2017」では……
【筆者紹介】中村秀一(なかむら・しゅういち)
医療介護福祉政策研究フォーラム理事長、国際医療福祉大学大学院教授。厚生労働省老健局長、社会・援護局長、内閣官房社会保障改革担当室長などを歴任。